例えば家電チェーンの店舗が、いま韓国製の大型テレビを1台1000ドルで週に10台販売し、1台当たり100ドルの利益を上げているとする。新たな関税によってテレビの価格は1200ドルになるかもしれないが、差額の200ドルは家電店の利益にはならない。

家電店はテレビを輸入するためにその金額を支払い、コストを顧客に転嫁するだけだ。値上げされたテレビが関税発動後の1週間に8台しか売れなかったとしたら、利益は単純にこれまでより200ドル少なくなる。

ウォール街の投資家は賢いから、こうした事態が起こることを事前に察知。市場では2カ月ほど前から、米国株がかなり下がっていた。

この先は、一層の景気減速が「不確実性」によっても引き起こされる。前述の家電チェーンは今後の利益の見通しが不確実なので、新規出店計画を一時中断しているだろう。国内のテレビメーカーへの投資も、長期的な選択として適切なのかどうか、今は分からない。

家電チェーンは支出を削減しているのだ。同じように全ての企業が支出を減らせば、経済は減速し、人々は職を失う。しかもゴールドマン・サックスが指摘したように、アメリカの観光業と輸出による収入は減ると予想される。

他国がトランプの経済と移民に関する政策にいら立ち、アメリカへの訪問やアメリカ製品の購入を減らすためだ。

「一体、何をしているんだ?」