宣伝活動を見ていて、ふと思った。これは先制攻撃なのではないか。映画のディランは人を不快にする。シャラメはそんなディランとの違いを際立たせることで、ファンがこれからも彼を好きでいられるように「許可証」を提供しているのではないか。

ディランがファンやマスコミを嫌うなら、シャラメはどちらも好きだとアピールする。ディランが名声を敬遠するなら、進んで注目を浴びる。

12月、TikTok(ティックトック)インフルエンサーのハリー・ダニエルズ(Harry Daniels)が彼を待ち伏せし、いきなりディランの曲を歌い出したときも、上機嫌でハイタッチしハグを交わした。レッドカーペットでは記者と踊ってみせた。そうやって、シャラメはディランと正反対の存在になる。
@harry.daniels a complete unknown #timotheechalamet #timothéechalamet #bobdylan @Searchlight Pictures ♬ original sound - harry daniels

映画『名もなき者』は欠点だらけだが、シャラメのプロモーション力には頭が下がる。これぞ真の芸術だ。

©2025 The Slate Group

A Complete Unknown

名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN

監督╱ジェームズ・マンゴールド

主演╱ティモシー・シャラメ、エドワード・ノートン

日本公開は2月28日

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