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クリスパーを使えば遺伝子情報を簡単に編集できる BILL OXFORD/ISTOCK

しかし英バース大学の古生物学者で進化生物学者でもあるニック・ロングリッチは、全ての人が同じ方向に進化していくとは限らないと指摘する。

いくら世界規模で人類の均質化が進んでも「特定の下位集団においては、その固有の状況に応じて別な方向へと進化していく可能性がある」。

特に寒さへの耐性が求められるなど、特定の方向への強力かつ一貫したプレッシャーがあれば、人類は数千年、いや数百年という短い期間でも「極めて急速な進化」を遂げる可能性があるという。

今後の人類にどのようなプレッシャーがかかるのかは分からないが、過去の傾向や現在の状況から推測すれば、いくつかの変化が想定できるとロングリッチは言う。

例えば(異性をめぐり競争することで有利な形質が子孫に伝わる)性淘汰によって、私たちの身長は将来、今よりも高くなるかもしれない。

また現代社会では自然淘汰よりも性淘汰のほうが重要な役割を果たしているため、異性から見て魅力的と受け止られる特徴が次世代に伝わりやすくなる可能性もある。

ただし「魅力は相対的なものだ」とロングリッチは言う。「みんなが映画スターみたいな美男美女になる可能性はあるが、そうなったら(美形であることの)ありがたみは失われてしまう」

遺伝子編集で進化を先導?
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