[ボルチモア(米メリーランド州) 5日 ロイター] - 米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は5日、連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を現行水準に据え置き、経済がどのように展開するのか見極める必要があるとの考えを示した。
バーキン総裁は講演後に記者団に対し、「休止するには良い時期だ」とし、向こう6─9カ月で今年これまでに行った利下げで意図した通りの効果がもたらされるか判明すると述べた。ただ、米経済見通しが大きく変化した場合、FRBは金融政策スタンスを再考する必要があるとの考えも示した。
このほか、米経済を巡る不確実性について、10月の連邦公開市場委員会(FOMC)時点では9月の会合時より後退したように感じたとしながらも、解消には程遠いと語った。
また、FRBによるマイナス金利政策導入は支持しないとも表明。「マイナス金利政策は大きな注目を集めている」としながらも、他の国でマイナス金利が導入されていても、米国での導入を支持する根拠にはならないとの考えを示した。
バーキン総裁はボルチモアで開かれた経済見通しを巡る会議での講演で、相矛盾する兆候が出ていることで米経済の健全性の見極めが難しくなっているとし、不確実性を解消することで経済成長を後押しできるとの考えを示した。
講演で「消費と労働市場が力強いことは『金利据え置き』もしくは『利上げ』が必要であることを示している。一方、投資、インフレ、債券市場が軟調となっていることは『利下げ』が必要であることを示している」と述べた。
その上で、FRBのこれまでの利下げが意図した通りの効果をもたらすか注視していると表明。貿易戦争に起因する不確実性の高まりで景気が減速する恐れがあるとし、通商問題を巡る不確実性を低減できれば、「企業信頼感と消費者信頼感が醸成され、投資、消費、雇用の増大につながる」と述べた。
バーキン総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持っていない。
FRBは今年は7月、9月、10月と3回の利下げを実施。パウエルFRB議長はこうした利下げについて、世界的な景気減速と米中貿易戦争に起因するリスクに対する保険的なものとの認識を示した。