<高市早苗・自民党新総裁が誕生した。下馬評では有利だった小泉進次郎農水相はなぜ敗れ、「高市逆転」の決め手は何だったのか>

自民総裁選で高市早苗・前経済安保相が勝利した。自民党にとって初の女性総裁であり、15日に招集される予定の臨時国会で首班指名されれば、日本史上初の女性宰相が誕生する。下馬評では自民党議員の支持を広く集めていた小泉進次郎農水相が有力だと言われていた。しかし3度目の正直で勝利をつかみ、日本版「ガラスの天井」を打ち破ったのは、党内きっての保守派である高市氏だった。

総裁選1回目の投票結果は、

高市早苗=計183票(国会議員票64票+党員票119票)

小泉進次郎=計164票(国会議員票80票+党員票84票)

林芳正=計134票(国会議員票72票+党員票62票)

小林鷹之=計59票(国会議員票44票+党員票15票)

茂木敏充=計49票(国会議員票34票+党員票15票)

というもので、党員票で他を圧倒した高市候補がトップに立った。対する小泉候補は、議員票が大方の予想を下回る80票にとどまり、思わぬ2位に沈んだ。いずれも過半数には達せず、続いて行われた決選投票は、

高市早苗=計185票(国会議員票149票+都道府県連票36票)

小泉進次郎=計156票(国会議員票145票+都道府県連票11票)


という結果になり、高市候補が最終的に勝利を収めた。議員票で小泉候補を上回るだけでなく、都道府県連票でも大差をつけた。圧勝と言って良い。

高市勝利をもたらした決定的な要因の一つが、麻生太郎元首相(志公会=麻生派会長)が最終盤で、「党員・党友票が最も多かった候補」を決選投票で支持する意向を周囲に伝えたことだろう。

自民党を支えてきた保守岩盤支持層が、リベラル色のイメージが強かった石破茂政権を見限って参政党などの新興政党支持に転じたことが、今夏の参議院選挙における自民党敗北につながった。そうした支持層の動向と、日本の政治風景が「右」にシフトしているという地殻変動的変化を踏まえ、離反した保守層を取り戻すためには高市総裁が今こそ必要だという判断が、「令和の元老」とも言うべき麻生元首相の決断の背景にあったのだろう。

簡潔だが明確に国家経営に挑む姿勢を示す
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