最新記事

トランプ政権

トランプ、大統領就任100日 公約は果たせたかチェックまとめ

2017年5月1日(月)13時42分

4月27日、トランプ米大統領(写真)は29日、就任から100日目を迎えた。同氏は最初の100日間で様々な公約を実現するとしていたが、成果はまちまちだ。写真はペンシルベニア州ハリスバーグ で4月撮影(2017年 ロイター/Carlo Allegri)

トランプ米大統領は29日、就任から100日目を迎えた。同氏は最初の100日間で様々な公約を実現する就任から100日間の歩みをまとめた。

ヘルスケア

オバマケア(医療保険制度改革法)の見直しは、大統領選中の最大の公約の1つだったが、オバマケア改廃法案は共和党内の支持が得られず、3月下旬に撤回された。

その後、修正版のオバマケア改廃法案には、このほど下院共和党の保守派で構成する「フリーダム・コーカス」が支持を表明したが、党内穏健派から十分な支持が得られるかは不透明。上院通過のハードルは、さらに高いとみられている。

減税

トランプ氏は、1980年代以来最大の税制改革を実施すると繰り返し表明してきた。大統領はこのほど、税制改革の基本方針を表明。(1)法人税率を35%から15%に引き下げ(2)個人所得税の最高税率を35%に引き下げ(3)相続税の廃止(4)海外利益の本国送還(レパトリ)に対する税率を一時的に引き下げる━━ことが柱。

ただ、詳細は明らかにしておらず、共和党幹部の間でも、改革の「道しるべ」程度にしかならない、との声が漏れている。

外交政策

外交政策は、この100日間で大きく変わった。

・ロシア:大統領選中は、プーチン大統領を高く評価し、対ロ関係の改善に動く意向を示唆していた。その後、トランプ陣営が選挙期間中にロシア側と接触していた疑惑が浮上。トランプ氏は、このところプーチン大統領と距離を置く姿勢をみせている。

4月初旬には、トランプ氏が決定したシリアへの巡航ミサイル攻撃をプーチン氏が非難。トランプ氏は、対ロ関係が「史上最悪かもしれな

い」と発言した。

・北朝鮮:北朝鮮の核兵器・ミサイル開発は、トランプ氏にとって、安全保障上の最大の脅威とみられている。トランプ政権は、国際制裁の強化と外交圧力を通じて、北朝鮮の兵器開発を阻止する方針。トランプ氏は、北朝鮮への対応を強化するよう、中国に圧力をかけている。

・北大西洋条約機構(NATO):トランプ氏は、選挙期間中にNATOを「時代遅れ」と批判していたが、4月中旬には「時代遅れではない」と評価する姿勢に転じた。

・シリア:トランプ氏は、就任初日に、シリア内戦への関与をこれ以上深めたくないと述べていたが、シリアで化学兵器が使用されたことを受けて、シリア空軍基地への巡航ミサイル攻撃を指示した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、米安保戦略に反発 台湾問題「レッドライン」と

ビジネス

インドネシア、輸出代金の外貨保有規則を改定へ

ワールド

野村、今週の米利下げ予想 依然微妙

ビジネス

中国の乗用車販売、11月は前年比-8.5% 10カ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 2
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    『ブレイキング・バッド』のスピンオフ映画『エルカ…
  • 9
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 10
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中