最新記事

エシカルファッション

メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...「アフリカの女性たちを小道具として利用」「無神経」

Meghan Markle's New Investment Slammed for 'Poverty Porn'

2024年09月07日(土)09時25分
ジェームズ・クロフォード・スミス
メーガン妃

Colombia Vice Presidency/Handout via REUTERS

<写真には2人の共同創業者がベンチに座り、その周りで地面に座るルワンダの職人たちが写っていた...。激しい批判を受けた、いくつもの理由について>

メーガン妃が株主として関与していることが判明してばかりのハンドバッグブランド「セスタ・コレクティブ(Cesta Collective)」が無神経なイメージ戦略を行なっており、その企業精神に潜在的な問題があるとしてネット上で非難されている。

【話題の動画】「貧困ポルノ」「買い物中毒」の欧米人女性の気分がアガるだけ を見る


 

先月、ルワンダの職人が織ったバスケットを使用したアメリカのハンドバッグブランド「セスタ・コレクティブ」の投資家であることが判明したメーガン妃。そのハンドバックはイタリアで加工され、490ドルから890ドルで販売されている。

エリン・ライダーとコートニー・ファシアーノが共同創設した、このブランドは「才能ある女性職人との協力に専念している」と主張し、「ゆるぎない倫理基準と公正な賃金の支払いを遵守している」と述べている。ウェブサイトには次のように書かれている。

「セスタ・コレクティブのバスケットは、現地で調達された再生可能な素材を使用し、アフリカのルワンダで才能ある女性職人が手作りしたものです。彼女たちには、ルワンダの平均賃金の5~7倍の報酬が支払われていることを光栄に思います」

2018年に「VOGUE」誌のインタビューでも創業者のファシアーノはどのようにバスケットを調達しているか、そしてすべてが手作りであるために直面する生産上の課題について次のように説明している。

「私たちにとってはかなり簡単です。バスケットはルワンダの国家遺産の一部であり、ほとんどの女性がその作り方を知っています。ですから。大きな注文が入ったときはアフリカに連絡して、別の村を雇うのです」

しかし同社は現在、ネット上で批判に直面している。「公正な賃金の理念とルワンダの女性たちを見くびるかたちで利用し、買い物中毒の欧米の女性たちに不要なバッグを買わせて気分をアゲさせている」と、あるインフルエンサーが非難しているからだ。

フォロワー10万人に向けて投稿された長い動画は、「ニューヨーク・タイムズ」紙のインタビュー記事で、メーガン妃が同社初めての外部投資家であることが判明した直後に公開され、1万1000以上の「いいね」を集めている。

「欧米人女性が自分のイメージアップのためにアフリカの女性たちを小道具として利用することは不適切であることは共通認識だと思ってましたが、どうやらそうではないようですね」

この批判の核心部分は、公正な賃金に関する倫理を主張しながらも、職人が受け取る報酬の透明性が欠如している問題である。また、ニューヨーク・タイムズに提供された写真には、2人の共同創業者がベンチに座り、その周りで地面に座るルワンダの職人たちが写っていた。

「イメージが問題です。2人の西洋人女性がベンチに座り、ルワンダの女性たちが彼女たちを見上げています。これらの女性をブランドのマーケティング戦略として利用するのは不適切です。特に彼女たちが正社員でなく、ブランドのオーナーではない場合はなおさらです」と批判。さらに次のように述べる。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

国連調査委、ガザのジェノサイド認定 イスラエル指導

ビジネス

英雇用7カ月連続減、賃金伸び鈍化 失業率4.7%

ビジネス

25年全国基準地価は+1.5%、4年連続上昇 大都

ビジネス

豪年金基金、為替ヘッジ拡大を 海外投資増で=中銀副
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

  • 2

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 3

    カミラ王妃が「メーガン妃の結婚」について語ったこ…

  • 4

    話題の脂肪燃焼トレーニング「HIIT(ヒット)」は、心…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「高慢な態度に失望」...エリザベス女王とヘンリー王…

  • 2

    やはり「泣かせた」のはキャサリン妃でなく、メーガ…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    「結婚に反対」だった?...カミラ夫人とエリザベス女…

  • 5

    エリザベス女王が「誰にも言えなかった」...メーガン…

  • 1

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 2

    女性の胎内で育てる必要はなくなる? ロボットが胚…

  • 3

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 4

    アメリカ日本食ブームの立役者、ロッキー青木の財産…

  • 5

    人肉食の被害者になる寸前に脱出した少年、14年ぶり…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:世界が尊敬する日本の小説36

特集:世界が尊敬する日本の小説36

2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは