イラン指導部はほぼ無傷、崩壊の兆候ない 米情報機関が分析
3月11日、テヘランで新最高指導者モジタバ師の絵(右)を掲げる女性。WANA/REUTERS
Erin Banco Jonathan Landay
[ニューヨーク/ワシントン 11日 ロイター] - 米国とイスラエルが攻撃したイランの指導部はほぼ無傷のままで、近い将来に崩壊する兆しはないと米情報機関が分析している。事情に詳しい複数の情報筋が明らかにした。
攻撃でイランの最高指導者ハメネイ師を殺害した後も、イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」と指導部が支配権を維持している実態が、米情報機関の報告書で浮き彫りになった。
情報筋の1人は、「多数の」イラン情勢の報告が「体制は崩壊の危機に瀕していないと一貫して分析している」とし、「イラン国民を支配し続けている」と指摘した。この情報筋によると、最新の報告書は数日以内に完成した。
攻撃が招いた原油価格高騰で国内外からの反発を受けているトランプ米大統領は、米軍にとって2003年以来の規模となった軍事作戦を「間もなく」終える意向を示している。しかし、イランの強硬派指導者が確固たる地位を維持している限り、受け入れられる終結点を見つけることは難しいかもしれない。
イスラエルの高官もロイターに対し、イスラエル当局者らがイラン指導部の崩壊につながる保証はないことを協議で認めていることを明らかにした。
一方、複数の情報筋はイラン情勢が流動的であり、国内の力学が変化する可能性があるとも強調した。
米国家情報長官室と中央情報局(CIA)はコメントを差し控えた。ホワイトハウスもコメント要請に即座には応じなかった。
<クルド人はイランとの戦闘に不十分と分析>
ロイターは先週、隣国イラクに拠点を置くイラン系クルド人武装勢力が、イラン西部での治安部隊への攻撃方法と実施の是非について米国と協議したと報じた。このような攻撃が実施されれば、イランの治安部隊に圧力をかけ、イラン国民が政府に反旗を翻す契機となり得る。
イラン系クルド人の六つの反体制派グループの一角であるイラン・クルディスタン・コマラ党のアブドゥラー・モフタディ党首は11日のインタビューで、各党はイラン国内で高度に組織化されており、米国の支援を得られれば「数万人の若者が(政府に対して)武器を取る準備ができている」と訴えた。
モフタディ氏はイスラム革命防衛隊や他の治安部隊が、米国やイスラエルからの攻撃を恐れて基地や兵舎を放棄したとの報告を受けているとして「クルド人地域では、弱体化の具体的な兆候を確認している」と語った。
しかし、複数の情報筋によると、最近の米情報機関の報告書は、イラン系クルド人のグループがイランの治安機関と戦い続けられるだけの戦闘能力を持っているのかどうかに疑問を投げかけた。情報筋は、これらのグループは武器と兵力が不足していると指摘した。
別の情報筋によると、イラン系クルド人組織はこの数日、米政府高官や議員らに対して米国による武器や装甲車両の提供を要請した。しかし、トランプ氏はイラン系クルド人組織がイラン国内に攻め込む案を7日に却下したという。





