ペルシャ湾岸3カ国、SWF通じた投資見直し イラン攻撃による損失想定で
ドローン攻撃を受けた、サウジアラビアのラス・タヌラ石油精製所を捉えた衛星画像。3月2日撮影。Vantor/Handout via REUTERS
Andrew Mills Rachna Uppal Federico Maccioni
[ドバイ 11日 ロイター] - ペルシャ湾岸の3カ国が、政府系ファンド(SWF)を通じて実施してきた多額の投資について、米国とイスラエルによるイラン攻撃で発生する損失を想定して見直しを進めている。ある湾岸諸国の高官が明らかにした。
高官によると、見直し作業には投資の約束撤回や資金引き揚げ、世界でのスポンサー契約の再評価などが含まれる可能性がある。背景には石油・ガス資源が豊富なこれらの国が、攻撃開始以降の航空輸送や観光、港湾、物流ネットワークなどの経済的ショックをどのように吸収するか検討している状況がある。
湾岸協力会議(GCC)加盟国の中ではサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタール、クウェートが経済規模で上位4カ国となっており、うち3カ国が現在と将来の投資方針やスポンサー契約を続けるかどうか考慮しているもようだ。
高官は「SWFの投資戦略の検討が既に始まっている」と明らかにした。
UAEは、自国の投資計画を維持するとしている。
サウジ関係者はロイターに対し、同国のパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は経済移行のための機構であり、現在の地政学的状況を理由にして長期投資を修正することはないとの見方を示した。
カタール財務省はロイターのコメント要請に回答しなかった。クウェート政府からもコメントは得られていない。
複数のアナリストは、財政ショックが、湾岸諸国がSWFによる総額5兆ドルの投資のやり方を考え直す機会につながるかもしれないと言及した。ただ、高官の話に基づくと、既に見直し作業が進行している様子がうかがえる。
この高官は「戦争が終結すれば、バランスシートを見て損失をカバーする方法を探り出すことになる」と説明した。





