インドネシア、故スハルト元大統領に国家英雄称号 授与に抗議も

　１１月１０日、インドネシアは、３０年にわたって同国を支配し、抗議運動によって１９９８年に政権を追われた故スハルト元大統領に国家英雄の称号を授与した。写真は、ジャカルタのムルデカ宮殿で開催された英雄の日の式典で、スハルト元大統領の娘シティ・ハルディヤンティ・ルクマナ氏に記念の額を贈呈するプラボウォ大統領。１０日撮影（２０２５年　ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana）

Ananda Teresia　Stanley Widianto

[ジャカルタ １０日 ロイター] - インドネシアは１０日、３０年にわたって同国を支配し、抗議運動によって１９９８年に政権を追われた故スハルト元大統領に国家英雄の称号を授与した。

称号はスハルト氏の元娘婿であるプラボウォ大統領が主宰する式典で授与された。

スハルト政権を巡っては大規模な人権侵害や汚職、縁故主義の訴えもあり、民主活動家らが称号授与に抗議している。

授与の際には「中部ジャワ州出身の卓越した人物であり、独立闘争の英雄であるスハルト将軍は独立時代から傑出していた」とアナウンスされた。

国民英雄の称号は毎年、インドネシアの発展に大きく貢献した国民に贈られる。１０日には２００８年に死去したスハルト氏を含め１０人に授与された。