子供たちの「心と体を破壊」...イスラエルによるガザへの「支援妨害」と攻撃に、WHO幹部が批判

5月1日、世界保健機関(WHO)で緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は、パレスチナ自治区ガザへの2カ月にわたる支援中断と新たな攻撃により、子どもたちの心と体が破壊されていると訴えた。ガザで2月7日撮影(2025年 ロイター/Ibraheem Abu Mustafa)
世界保健機関(WHO)で緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は1日、パレスチナ自治区ガザへの2カ月にわたる支援中断と新たな攻撃により、子どもたちの心と体が破壊されていると訴えた。
イスラエルは3月2日以来、ガザへの医薬品、燃料、食料の供給を阻止。この決定について、停戦合意が行き詰まる中、イスラム組織ハマスに人質解放を迫るよう圧力をかけるためと釈明している。
ライアン氏はWHO本部で記者団に対し、「われわれはガザの子どもたちの心と体を破壊し、彼らを飢えさせていることに加担している」と発言。「医師として憤慨している。これは忌まわしい事態だ」と訴えた。
さらに、現状の栄養失調レベルでは免疫力が壊滅状態にあると述べ、女性と子どもの肺炎や髄膜炎が増加する恐れがあると警告した。
イスラエルは先に、ガザが食料危機に直面しているとの見方を否定。支援再開の時期や方法を明らかにしていない。
同国軍はハマスが支援物資を横流ししていると非難、ハマスは否定している。
国連は今週、ガザの子どもたちの急性栄養失調がさらに悪化していると警告した。
