最新記事
ライフスタイル

「将来の心配より今が大事」── 開き直った韓国YOLO世代の絶望と豪胆

South Korea's 'YOLO' Generation Isn't Helping Falling Birthrate

2024年8月29日(木)19時07分
マイカ・マッカートニー

「自分へのご褒美をいろいろ買うから、貯金に回せるお金は毎月ほとんど残らない。結婚はいつかするかもしれないけれど、いまハッピーなことのほうが大事じゃない?」と、パクは言う。

若者の意識につて本誌は在米韓国大使館に書面でコメントを求めたが、今のところ回答はない。

アメリカの非営利調査機関、人口問題研究所のジェニファー・シューバCEOによると、東アジアでは結婚すれば子供を産むのは当然と考えられ、家庭を持ってようやく一人前の大人と見なされる風潮があったが、今の若い世代の間ではそうした意識は薄れているという。

「特に女性にとって結婚は生計手段でもあったが、今ではそういう考えも廃れている」

若年層の意識は上の世代の意識とはギャップがあり、政府がいくら少子化対策の旗を振っても、現状では効果は期待できそうにない。

韓国女性家族省が昨年実施し、今年5月に発表した調査によれば、13〜24歳の回答者のうち、「結婚は必要」と答えた人は38.5%で、2017年と比べ12.5ポイントも低下した。しかも10人中6人は「結婚しても必ずしも子供を産む必要はない」と回答した。

厳しい住宅事情や多額の教育費が掛かる受験競争といった現状が変わらない限り、若い世代が結婚・子育てに消極的になるのも無理はない。特に働く女性にのしかかる子育て・介護負担は大きく、現金支給や育児休暇など現行の子育て支援策では、出生率上昇は望めないと、シューバは指摘する。

ニューズウィーク日本版 習近平独裁の未来
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月17号(2月10日発売)は「習近平独裁の未来」特集。軍ナンバー2の粛清劇は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」強化の始まりか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

中国の証取、優良上場企業のリファイナンス支援 審査

ビジネス

欧州、ユーロの国際的役割拡大に備えを=オーストリア

ワールド

キューバの燃料事情は「危機的」とロシア、米の締め付

ビジネス

ユーロ圏投資家心理、2月は予想上回る改善 25年7
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...周囲を気にしない「迷惑行為」が撮影される
  • 4
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    【銘柄】「ソニーグループ」の株価が上がらない...業…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 9
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 10
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中