最新記事
ラファ侵攻

イスラエル、ラファ中心部に戦車到達 バイデン政権「地上攻撃」にはあたらず

2024年5月29日(水)11時27分
ロイター

イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの限定的作戦が始まって約3週間となる5月28日、イスラエル軍の戦車数台がラファ中心部に到達した。写真は同日、イスラエルの攻撃を受けてラファから立ち上る煙(2024年 ロイター/Hatem Khaled)

イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの作戦が始まって約3週間となる28日、イスラエル軍の戦車数台がラファ中心部に初めて到達した。

一方でガザ保健当局は、イスラエル軍の戦車が地中海沿岸にある避難区域の難民キャンプを砲撃し、少なくとも21人が死亡したと述べたが、イスラエル軍は否定している。

 

ガザ当局によると、イスラエルがラファ住民に対し避難先として勧告していたマワシにあるテント群に戦車の砲弾4発が命中。医療関係者によると、死者のうち少なくとも12人は女性という。

イスラエル軍はこれに対し「マワシの人道地区を攻撃していない」と否定する声明を出した。

現地からの情報によると、ラファ中心部のアルアウダ・モスク近くでは戦車や装甲車が目撃された。イスラエル軍はラファで作戦を続けていると述べたが、中心部へ到達したとの報道についてはコメントしなかった。

イスラエルを支援する米国は、ラファでの大規模な地上攻撃に反対する姿勢を改めて表明したが、そうした作戦が行われているとは考えていないとした。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は記者団に、多数の部隊が縦列や隊列を組んで、地上の複数の標的に対して何らかの協調行動を取ることが大規模な地上作戦だという認識を示し、「その状況はまだ起きていない」と述べた。

イスラエル軍が26日夜に実施したラファの北西部への空爆では、避難民が密集している地区で火災が発生し少なくとも45人が死亡した。

住民によると、この空爆の現場となったテルアルスルタン地区は、なおイスラエル軍の激しい砲撃を受けている。

住民の1人は「テルアルスルタンではあらゆる場所で戦車の砲弾が降り注いでいる。多くの家族が夜通しの砲火の中、ラファ西部の家から逃げた」とメッセージアプリでロイターに述べた。

国連安全保障理事会は28日、ラファ情勢に関する非公開会合を開催した。アルジェリアのベンジャマ国連大使は会合後、イスラエルにラファでの攻撃停止を求める決議案を提出すると明らかにした。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 日本人が知らない AI金融の最前線
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月3号(2月25日発売)は「日本人が知らない AI金融の最前線」特集。フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに[PLUS]広がるAIエージェント

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国の情報活動、日本の総選挙標的 高市氏の対中姿勢

ワールド

ロシア、キューバ情勢の激化懸念 人道問題の解決訴え

ワールド

ハンガリーの独立系ラジオ免許不更新、EU最高裁が違

ビジネス

独テレコム、第4四半期は中核利益が予想上回る 見通
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
特集:日本人が知らない AI金融の最前線
2026年3月 3日号(2/25発売)

フィンテックの進化と普及で、金融はもっと高速に、もっとカジュアルに

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの謎判定に「怒りの鉄拳」、木俣椋真の1980には「ぼやき」も
  • 2
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからくりとリスク
  • 3
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 4
    住宅の4~5割が空き家になる地域も......今後30年で…
  • 5
    戦術は進化しても戦局が動かない地獄──ロシア・ウク…
  • 6
    最高裁はなぜ「今回は」止めた?...トランプ関税を違…
  • 7
    3頭のクマがスキー客を猛追...ゲレンデで撮影された…
  • 8
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 9
    【クイズ】サメによる襲撃事件が最も多い国はどこ?
  • 10
    2月末に西の空で起こる珍しい天体現象とは? 「チャ…
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医師がすすめる意外な健康習慣
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    「水道水」が筋トレの成果を左右する...私たちの体に…
  • 5
    村瀬心椛は「トップでなければおかしい」...スノボの…
  • 6
    「#ジェームズ・ボンドを忘れろ」――MI6初の女性長官…
  • 7
    カビが植物に感染するメカニズムに新発見、硬い表面…
  • 8
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 9
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 10
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 5
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中