最新記事
インド洋

インドがモルディブ近隣に新「海軍拠点」、中国の動きをけん制しつつ海軍大国化へ

2024年3月12日(火)10時10分
マイケル・クーゲルマン(米ウッドロー・ウィルソン国際研究センター南アジア研究所長)
インドがモルディブ近隣に「新たな海軍拠点」設置へ、中国との関係強化の動きをけん制

INSジャターユで行われたインド海軍の就役式 INDIA NAVYーAP/AFLO

<インド海軍の新たな基地、INSジャターユが3月6日に運用を開始した。場所はインド南西、隣国モルディブから約130キロしか離れていないラクシャドウィープ諸島のミニコイ島だ>

これは中国に向けた強力なメッセージと言える。

昨年11月、モルディブのムイズ大統領が就任して以来、中国は同国と接近。

ムイズは先日、国内に駐留するインド軍関係者に5月10日の退去を求める一方、中国から軍事援助を受けることで合意した。

だが新基地が見据えているのは、地域的な地政学だけでなく、中東やインド太平洋に及ぶ広範囲でインドの権益を保護する能力の強化だ。

インドは、イエメンのフーシ派のミサイル攻撃や紅海での海賊行為から海運を保護するため駆逐艦を派遣し、既に近隣の海域で存在感を示している。

だが、さらに広い領域で戦力投射能力を高めるべきだと、専門家は主張する。

ラクシャドウィープでの軍備強化は、その一歩かもしれない。

From Foreign Policy Magazine

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル円が急上昇、一時160円台 34年ぶり高値更新

ワールド

米国務長官、29日からサウジ・イスラエルなど訪問 

ビジネス

マスク氏が訪中、テスラ自動運転機能導入へ当局者と協

ワールド

ハマス代表団、停戦協議でカイロへ 米・イスラエル首
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    美女モデルの人魚姫風「貝殻ドレス」、お腹の部分に…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 10

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中