最新記事
中東

ハマス、人質の米国人親子2人を解放「人道的理由」 カタールが調停

2023年10月21日(土)09時15分
ロイター

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマス軍事部門の広報官は、「人道的理由」により、人質として捉えていた米国人の女性と娘の2人を解放したと発表した。写真は10月14日、マサチューセッツ州で撮影(2023年 ロイター/Brian Snyder)

パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマス軍事部門の広報官アブ・ウバイダ氏は20日、ハマスがカタールの調停努力に応じ「人道的理由」により、人質として捉えていた米国人の女性とその娘の2人を解放したと発表した。

ウバイダ氏は「バイデン氏とバイデン氏の独裁的な政権の主張が虚偽かつ根拠のないものであることを米国民と世界に証明することに加え、人道的理由により」人質を解放したと述べた。

ネタニヤフ首相は声明で、2人はガザ地区との境界付近でイスラエル軍に引き渡され、「家族が待つイスラエル国内の軍事基地に向かっている」と明らかにした。

ブリンケン米国務長官は、在イスラエル米国大使館のチームが間もなく2人と会う見通しとした。

米メディアや開放された2人の家族などによると、2人は米中西部イリノイ州シカゴ近郊に在住し、親族が住むイスラエル南部キブツ・ナハル・オズを訪れていた際にハマスの攻撃に合い、人質となっていたという。

バイデン米大統領は2人の解放を支援したカタールとイスラエルの協力に謝意を表明した。

情報筋は、この日の人質解放は「初めの一歩で、さらなる人質の解放に向け話し合いが続いている」と明らかにした。

ブリンケン長官によると、7日のハマスの奇襲以降、なお米国人10人の消息が不明となっており、「うち何人かはハマスの人質になっている」という。

ハマスはこれまでに計約200人を人質に取っているとしている。

フランスのマクロン大統領は米国人2人解放のニュースを歓迎し、フランス人を含む他の人質の解放に向けた動きが続くことに期待を表明した。

7日のハマスによる攻撃で、フランス人30人が死亡、7人が行方不明となっている。1人はハマスの人質となっているもようだが、残る6人の消息は不明という。

マクロン大統領は、イスラエルやカタール当局と連絡を続けているとしたほか、20日にはサウジアラビアやカタール、エジプト、イスラエルの首脳らと会談。21日にはエジプトで開催される会議に外相を派遣するとした。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

日本企業
変わる「JBIC」...2つの「欧州ファンド」で、日本のスタートアップ支援に乗り出した理由
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

仏外務省、ラング元文化相を8日に呼び出し エプスタ

ワールド

米、新START失効受け新たな軍備管理合意呼びかけ

ビジネス

国連の世界食料価格、5カ月連続下落 需要増でコメは

ビジネス

台湾ウィストロン「AIはバブルではない」、エヌビデ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近したイラン製ドローンを撃墜
  • 2
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新世論調査が示すトランプ政権への評価とは
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 5
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 6
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 7
    「反トランプの顔ぶれ」にMAGAが怒り心頭...グリーン…
  • 8
    地球の近くで「第2の地球」が発見されたかも! その…
  • 9
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 10
    「エプスタインは悪そのもの」「悪夢を見たほど」──…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 8
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 5
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中