最新記事
韓国

「汚染水反対!」 ソウルの日本大使館、抗議の学生たちが突入図り騒然と

2023年8月24日(木)18時14分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
抗議する学生たちと警察官たち

日本大使館前で「汚染水反対」とのバナーを掲げて抗議する学生たち 뉴스클레임 / YouTube

<東京電力の処理水海洋放出の時間に合わせて強行突入を──>

東京電力が福島第1原発の処理水の海洋放出を開始した24日午後、韓国ソウルではこれに反対する学生40人が、日本大使館のあるビルの前で記者会見を開き、その後、一部が大使館への突入を試みて、16人が警察に強制排除のうえ連行された。ソウルの中心部で外国人観光客も多い光化門前広場に隣接する日本大使館のあるビルは騒然とした雰囲気に包まれた。KBS、MBCなど韓国メディアが報じた。

抗議の壁新聞を貼り付け

学生たちは今日の12時50分頃、日本大使館が入るオフィスビル、ツインツリータワーA棟前に集まり、処理水放出を糾弾するスローガンを叫び、9階にある大使館への進入を試みた。日本大使館はこのビルの8階にある日本大使館広報文化院と領事館を通じてしか出入りできないため、学生たちはまず8階に侵入。そのうち5人は壁新聞を貼り付けて警察に連行されたという。

警察は「彼らが"汚染水投機反対大学生遠征団"という団体に所属し、午後12時半頃から日本大使館のあるビルの前で、処理水の放出に反対する記者会見を行っていたが、抗議のスローガンを叫んでいるうちに無届けのデモ集会に変質し、3回にわたって解散命令をした」と説明しました。

警察は、集会及びデモに関する法律違反と住居侵入の疑いで学生たちを4つの警察署に護送しており、事件の経緯と動機などを捜査する方針だという。

*一部内容を追加しました。(8月24日18:15分)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

石破首相「双方の利益になるよう最大限努力」、G7で

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中