最新記事
犯罪

人間の皮膚をなめし革に...ハーバード大学「遺体の部位を密売」事件、購入者が「おぞましい作品」写真を投稿

Woman Posted Human Skull on Instagram Before Harvard Morgue Indictment

2023年6月16日(金)18時07分
アンナ・スキナー
遺体保管所のイメージ

Fer Gregory/Shutterstock

<ハーバード大学医学大学院に献体された人間の遺体の一部を、遺体保管責任者が密売していた事件で、購入者の恐るべき「用途」が明らかに>

ハーバード大学がおぞましいスキャンダルに揺れている。同大医学大学院に献体された人間の遺体の一部を、遺体保管所の責任者が切り取り、不法に販売していたというのだ。こうした人体の一部は、実際に複数の人物が購入したと見られているが、そのうちの1人の女は、「本物の人間の頭蓋骨を使ったアート作品」を宣伝するSNS投稿を行っていた。

■【写真】自称「不気味なもの全般を扱うアーティスト」の女が投稿した、遺体の一部を使った作品

同大学院の遺体保管責任者であるセドリック・ロッジ被告は、大学の遺体保管所にあった遺体の一部を切断して盗み、買い手に送付した疑いがある。遺体は教育目的で同大学院に提供されたものだった。

密売されたのは、遺体の頭部や脳、皮膚や骨だった。ペンシルベニア州ミドル地区の連邦地方裁判所に提出された起訴状にはロッジ被告のほか、購入した側として、マサチューセッツ在住で「Kat's Creepy Creations(カトリーナの不気味な創作)」というアート工房を所有しているカトリーナ・マクリーン被告など複数の人物の名前が記載されている。

本誌は同裁判所にコメントを求めたが、期日までに返答はなかった。ロッジは6月14日に裁判所に出廷した。

ロッジはマクリーンなど遺体の購入希望者を大学の遺体保管所に招き、買いたい部位を選ばせたとされており、またニューハンプシャーの自宅に遺体の一部を郵送した疑いも持たれている。

人形に「本物の頭蓋骨」を持たせる

マサチューセッツ州の地元メディア「MassLive」によれば、マクリーンは自分の作品だとする人形の一つに「本物の人間の頭蓋骨」を使ったと吹聴していたという。

マクリーンは2020年2月、両手で頭蓋骨を抱えるように持った赤ん坊の人形の写真を、作品としてインスタグラムに投稿し、頭蓋骨が「本物の人間の頭蓋骨」だという説明書きを添えたとされている。この投稿はその後削除されたが、マクリーンは投稿の中に「映画『ヒュービーのハロウィーン』の世界に逆戻り。この人形は売り物。本物の人間の頭蓋骨が使われています。人骨を買いたい人は私に連絡を!」と書いていた疑いがある。

彼女はさらに、フェイスブックの自身のページで自分のことを「恐ろしいもの、ゾッとするもの、異質なもの、あらゆる不気味なものを扱うアーティスト。衝撃的な作品をつくるのが大好き」と称していた。

ヘルスケア
腸内環境の解析技術「PMAS」で、「健康寿命の延伸」につなげる...日韓タッグで健康づくりに革命を
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

外貨準備のドル比率、第3四半期は56.92%に小幅

ビジネス

EXCLUSIVE-エヌビディア、H200の対中輸

ワールド

25年の中国成長率、実際は2─3%台か 公式値の半

ビジネス

利下げしなければ、景気後退リスク増大─ミランFRB
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 9
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 10
    70%の大学生が「孤独」、問題は高齢者より深刻...物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 9
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中