最新記事

自動車

「走る要塞?」...防弾仕様、核電磁パルス対応の武装SUVが登場

2023年2月8日(水)15時30分
青葉やまと

ボディとガラスは防弾仕様、車両後方から煙幕を噴射、ナイトビジョン、ドアハンドルに電流が流れる...... CarSpace-YouTube

<究極の防御性能。さすがアメリカ、と英メディアは皮肉をチクリ>

米カリフォルニアの高性能自動車メーカーであるレズヴァニ社から、武装SUV「ヴェンジェンス」が登場した。

防弾仕様などで究極の安全性を追求したこのクルマは、まさに走る要塞だ。レズヴァニ社はウェブサイト上で、復讐を意味する車名と掛け、「復讐はあなたのもの」と触れ込む。

英ガーディアン紙は、学校での銃乱射事件など悲惨な出来事が相次ぐアメリカの事情を念頭に、「アメリカ市場のおそろしいトレンドに完全にマッチ」する一台だとして取り上げた。

>>■■【動画】走る要塞! 武装SUV「ヴェンジェンス」に試乗

追っ手の目をくらまし、どこまでも逃げる

ヴェンジェンスのスタイリングは直線的であり、装甲車を想起させる。一般には強度のあるマテリアルほど曲面加工が難しく、角張った意匠となる傾向がある。

エクステリアで印象的なのは、随所に設けられたストロボライトだ。フロントおよびリアに複数設けられたこのライトは、非常時には追跡車に向けた強力な目眩ましとなる。

装着のタイヤは軍事レベルのランフラットタイヤとなっており、パンクして空気圧が失われた際も一定距離を安全に装甲することが可能だ。

ヴェンジェンスにはこのほか、外観からは想像しにくい隠し機能が仕込まれている。ボディおよびガラスは防弾仕様で、同乗者を銃撃の脅威から保護する。

防弾性を高めるためリアウインドウは設けず、車載カメラを通じて後方を確認するしくみだ。リアウインドウを廃したことで、追跡車から見て車内の状況を確認しにくくするメリットもありそうだ。

追っ手を撒く必要がある場合、車両後方から煙幕を噴射することも可能だ。反対に、夜間など自車側の視界が悪い状況では、バンパーに仕込まれたサーマルカメラ、あるいはナイトビジョンが周囲の状況を捉える。

いざという際の籠城機能

コックピット上部に設けられた数々の非常用ボタンには、このほかにも多数の機能が搭載されている。

やむを得ず停車して追っ手に囲まれた場合、磁気によってデッドボルトをロックし、外部からの侵入を防ぐ。ドアハンドルにはボタン一つで電流が流れ、侵入者を威嚇するしくみだ。サイドミラーからは護身用スプレーが噴射される。

>>■■【動画】走る要塞! 武装SUV「ヴェンジェンス」に試乗

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

ウ大統領、和平案巡り「困難な選択」 トランプ氏27

ワールド

米、エヌビディア半導体「H200」の中国販売認可を

ワールド

プーチン氏、米国のウクライナ和平案を受領 「平和実

ビジネス

ECBは「良好な位置」、物価動向に警戒は必要=理事
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体制で世界の海洋秩序を塗り替えられる?
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    ロシアのウクライナ侵攻、「地球規模の被害」を生ん…
  • 8
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中