最新記事

犯罪

中国人4万人をフィリピンから強制送還...詐欺、人身売買、監禁など周辺国にも問題拡大

2022年10月4日(火)18時02分
セバスチャン・ストランジオ
カジノ(イメージ)

中国人顧客を集めるオンラインカジノは急成長 ERIK DE CASTROーREUTERS

<東南アジア各国に数年前に出現し、急成長したオンラインカジノだが、犯罪の温床になっているとして中国人労働者たちの強制送還が決まった>

オンラインカジノを運営する175社の営業を停止し、従業員の中国人労働者約4万人を強制送還する──フィリピン司法省が9月26日、そんな決定を発表した。理由は業界にはびこる「犯罪活動」だ。

フィリピンを営業拠点とするカジノ業者が出現したのは、ドゥテルテ前政権が発足した2016年。顧客も従業員も中国人が主で、中国人向けの渡航ビザ要件を緩和したドゥテルテの下、業界は繁栄した。

中国の犯罪集団の関与が示唆されるオンラインカジノは16年以降、カンボジアやラオスでも急成長している。だがコロナ禍の、特にカンボジアでは、多くの業者がオンライン詐欺に移行。人身売買が横行するこの分野では、高収入を誘い文句にアジア各国から人を集めて監禁状態にし、自国の言語で詐欺電話・メッセージを送信させている。

同様の事態がフィリピンで起きている可能性は十分にある。業界の成功の裏に潜む闇を考えれば、当局が禁止に踏み切るのは時間の問題だろう。

©2022 The Diplomat

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

マクロスコープ:中東緊迫で市場乱高下「AIトレード

ビジネス

米財務省、プライベートクレジット巡り保険規制当局と

ビジネス

日経平均は続伸で寄り付く、5万4000円回復 米株

ビジネス

バーレーンのアマゾンクラウド施設に被害、イランの攻
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 5
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 8
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中