最新記事

アメリカ政治

トランプから「大統領立候補資格をはく奪せよ」専門家

Prosecuting Donald Trump Needed to 'Preserve the Republic'—Laurence Tribe

2022年6月21日(火)19時12分
イワン・パーマー

次期大統領選への野心を捨てていないトランプ前大統領(6月18日、テネシー州メンフィス) Karen Pulfer Focht-REUTERS

<「アメリカを守る」ためには起訴だけでは足りないと指摘>

アメリカはドナルド・トランプ前大統領を訴追し、彼が今後の大統領選に立候補することを禁じるべきだ――ハーバード大学の名誉教授(憲法学)であるローレンス・トライブは主張した。トランプの側近だったマイケル・ラティグ元判事が6月16日、トランプは民主主義にとっての「明白にして差し迫った危険」と語った言葉を引用、連邦議事堂襲撃を煽った罪で刑事訴追するだけでは不十分だと示唆した。6月20日に行われた、2021年1月6日の議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の公聴会でのことだ。

トライブはロサンゼルス・タイムズ紙への寄稿の中でも、トランプが再び大統領選に立候補することを禁止すべきだと主張。彼が合衆国憲法修正第14条の第3項に違反した証拠は、十分にあると指摘した。修正第14条の第3項は、合衆国憲法を支持する旨の宣誓をしながら、その後合衆国に対する「暴動や反乱に加わった」者は、大統領の職に就くことはできないと定めている。トライブは、トランプが議事堂襲撃事件の前後および最中に、これに違反したとの考えを示した。

ペンスを危険にさらしたツイート

「直接暴動に加わった罪に問われなくても、共謀してアメリカを騙し取ろうとした罪、正式な手続きを妨害した罪、あるいは治安妨害の共謀罪で起訴されて有罪となれば、憲法修正第14条違反と認められるのに十分かだろう」と彼は書き、さらにこう続けた。

「トランプに責任を取らせ、彼が今後大統領になる権利をはく奪することは、党派的な措置ではなく、共和国を守るために必要な措置だ」

トライブはこう主張すると、トランプが暴動の成功を望んでいたことを示す、数多くの証拠を挙げた。事件当日、(議会襲撃に参加した)支持者たちに「家に帰る」よう呼びかけるまで3時間もかかったことや、暴徒たちが議事堂に押し寄せるなか、トランプが負けた大統領選の結果を覆せというトランプの要求を拒んだマイク・ペンス前副大統領について、「復讐心に満ちたツイート」を行ったことなどだ。

トランプは事件当日、ジョー・バイデンを次期大統領と公式認定する上院での手続きを行なったペンスに対し、「やるべきことをやる勇気がなかった」とツイートで非難した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

エネ価格高騰、長期化ならインフレ加速・成長鈍化リス

ワールド

トランプ氏、イスラエルにガス田攻撃停止を要請 地上

ワールド

日米、重要鉱物の供給網強化に行動計画 価格下限の導

ワールド

EXCLUSIVE-カタールLNG輸出17%停止、
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 ──「成功」が招く自国防衛の弱体化
  • 4
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 5
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 6
    原油高騰よりも米国経済・米株市場の行方を左右する…
  • 7
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 8
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 9
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 10
    トランプ暴走の余波で加熱するW杯「ボイコット論」..…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 10
    「ネタニヤフの指が6本」はなぜ死亡説につながったの…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中