最新記事

米中対立

米国、中国に対し南シナ海でのフィリピン船への妨害行為で警告

2021年11月20日(土)11時45分
上海で撮影された米国と中国の国旗

米国は19日、南シナ海でフィリピンの補給船に向けて放水銃を使った中国の行動を「危険で、挑発的で、正当化されない」とし、フィリピン船への武力攻撃を受けて米国の相互防衛義務を発動させる可能性があると警告した。11月16日、上海で撮影された米国と中国の国旗(2021年 ロイター/Aly Song/File Photo)

米国は19日、南シナ海でフィリピンの補給船に向けて放水銃を使った中国の行動を「危険で、挑発的で、正当化されない」とし、フィリピン船への武力攻撃を受けて米国の相互防衛義務を発動させる可能性があると警告した。

国務省のプライス報道官は「地域の平和と安定を直接脅かすエスカレーション」の中で、米国は条約上の同盟国フィリピンを支持すると表明。中国政府は「フィリピンの排他的経済水域でのフィリピンの合法的な活動を妨害してはならない」とコメントした。

プライス氏は「米国はフィリピンの同盟国とともにルールに基づく国際海洋秩序を守る立場にあり、南シナ海でのフィリピン公船への武力攻撃は米国の相互防衛義務を発動させる可能性があることを再確認する」と述べた。

フィリピンは18日、中国海警局(日本の海上保安庁に相当)の船3隻が南シナ海のフィリピン領環礁に向かう補給船を妨害し、放水銃を使用したとして「最も強い表現で」非難した。

今回の事件は、米国のジョー・バイデン大統領と中国の習近平国家主席が超大国間の緊張関係の激化が紛争に発展しないようにすることを目的に今週、3時間半にわたってオンライン形式で会談した数日後に起きた。

プライス氏は「米国は、南シナ海の海洋権益を拡大的かつ非合法に主張する中国の行為が、この地域の平和と安全を損なうものであると確信する」とコメントした。

国務省の別の報道官は、中国海警局の行動を「危険で、挑発的で、正当化されない」と匿名で語り、「これは、中国が他国を威嚇し挑発するために行っている一連の行動の中で最新のものであり、この地域の平和と安全、ルールに基づく国際秩序を損なっている」と批判した。

米国は、ブルネイ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムも領有権を主張している南シナ海で中国が領有権を主張していることを繰り返し非難してきた。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・中国の不動産バブルは弾けるか? 恒大集団の破綻が経済戦略の転換点に
・中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリスクを警告
・武漢研究所、遺伝子操作でヒトへの感染力を強める実験を計画していた



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアのドローンが外国船2隻攻撃、ウクライナの港付

ワールド

トランプ氏、イランと取引する国に25%の関税 即時

ワールド

米石油業界のベネズエラ復帰、労働者の安全確保や政策

ビジネス

再送-〔兜町ウオッチャー〕「高市ラリー」再開か、解
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 2
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救った...実際の写真を公開、「親の直感を信じて」
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラで…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    筋力はなぜパワーを必要としないのか?...動きを変え…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 6
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 7
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 8
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 9
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 4
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 5
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 6
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 7
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 9
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中