最新記事

感染症対策

米、承認後最短24時間でコロナワクチン接種開始へ 年内に2000万人の接種目指す

2020年12月2日(水)09時59分

米政府の新型コロナウイルスのワクチン開発を加速する「ワープ・スピード作戦」のモンセフ・スラウイ首席顧問は規制当局によるワクチン承認から24時間以内、最長でも36─48時間以内に、医療従事者らへの接種を開始する

米政府の新型コロナウイルスのワクチン開発を加速する「ワープ・スピード作戦」のモンセフ・スラウイ首席顧問は1日、規制当局によるワクチン承認から24時間以内、最長でも36─48時間以内に、医療従事者らへの接種を開始する可能性があると述べた。

さらに、年内に2000万人がワクチン接種することを望むとの考えを示した。

米国では11月、新型コロナ新規感染者数が420万人に達した。専門家の提言にもかかわらず、マスク着用を拒否し、ホリデーシーズンに向け人が集まる中、感染者数は前月から倍増超となり、ワクチン早期承認への期待が高まる。

米ファイザーは11月20日に米食品医薬品局(FDA)にコロナワクチンの緊急使用許可を申請。FDAの外部専門家委員会は今月10日に会合を開き、FDAが緊急使用を認めるべきか助言を行う。

米国では米モデルナも11月30日にコロナワクチンの緊急使用許可を申請。モデルナのワクチンの緊急使用許可はファイザーの1週間後に検証される。ファイザーとモデルナのワクチンはともに2回の接種が必要。

スラウイ氏は、米国では来年1月までにファイザーとモデルナのワクチン合わせて毎月6000万─7000万回分が用意できると予想。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)と英アストラゼネカのワクチンも緊急使用許可が承認されれば、3000万─5000万回分が上乗せされるとした。

さらに、来年初頭までに4種類のワクチンの使用が承認されれば、3─4月までに製造量は毎月1億5000万回分程度に達するとの見通しを示した。

ワープ・スピード作戦の供給・製造・配布を監督するポール・オストロウスキ氏は、米国民全員が6月までにワクチンを接種する見通しとした。

また、米運輸省はこの日、コロナワクチンの「即時の大量輸送」を可能とする態勢を整え、全ての規制上の措置を完了したと明らかにした。

スラウイ氏は、ファイザーのワクチンの緊急使用承認を受け12月半ばにも直ちに出荷を開始するために、ワクチン輸送の「予行演習」がすでに開始されていると表明。米疾病対策センター(CDC)は、約2100万人の医療関係者と約300万人長期療養施設で暮らす人たちを優先的に接種するとしている。

米国立予防接種・呼吸器疾患センター(NCIRD)のナンシー・メソニエ所長はCDCの諮問委員会で、大半の州や地方自治体は最初のワクチン入手後3週間以内に医療従事者の接種が可能になることを期待していると述べた。

同委員会で示されたCDCのプレゼンテーションによると、CDCはコロナワクチンが規制当局に承認されれば、12月末までに約4000万回分が利用可能となり、1週間に500万─1000万回分が供給されると予想している。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・コロナが改めて浮き彫りにした「毛皮工場」の存在
・巨大クルーズ船の密室で横行する性暴力



ニューズウィーク日本版 イラン革命防衛隊
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月24号(3月17日発売)は「イラン革命防衛隊」特集。イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英中銀、全会一致で金利据え置き 紛争によるインフレ

ビジネス

スイス中銀、ゼロ金利維持 過度なフラン高に対抗

ワールド

ウクライナ和平交渉が一時中断、イラン紛争勃発で=ロ

ビジネス

パリ控訴裁、SHEINのサイト停止求める仏政府の請
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 2
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 3
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 4
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 7
    モジタバの最高指導者就任は国民への「最大の侮辱」.…
  • 8
    原油高騰よりも米国経済・米株市場の行方を左右する…
  • 9
    ガソリン価格はどこまで上がるのか? 専門家が語る…
  • 10
    観客が撮影...ティモシー・シャラメが「アカデミー賞…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 7
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中