最新記事

核ミサイル開発

IAEA、イランの核関連施設を査察 ウラン貯蔵量増加

2020年9月5日(土)11時36分

国際原子力機関(IAEA)はイランとの先週の合意の下、核物質が保管されている疑いがある2施設のうち1つを査察した。写真はIAEAのロゴ。2019年7月撮影(2020年 ロイター/Lisi Niesner)

国際原子力機関(IAEA)はイランとの先週の合意の下、核物質が保管されている疑いがある2施設のうち1つを査察した。また別の報告書で、イランの低濃縮ウラン貯蔵量がさらに増加したと明らかにした。ロイターが4日、IAEAの2つの報告書を入手した。

IAEAは、査察した施設で核物質を検出するため環境試料を採取したという。報告書は、もう1つの施設について「環境試料採取のため2020年9月中に査察する。日程はイランと合意済み」とした。

別の報告書によると、イランの低濃縮ウラン貯蔵量は直近の四半期に534キロ増え2105.4キロとなった。増加幅は前期とほぼ同じ。貯蔵量は2015年のイラン核合意で定められた202.8キロの10倍以上になった。米国が18年にイラン核合意から離脱し制裁を再開して以降、イランは合意に違反している。

ただ貯蔵量は依然として、15年の合意前の水準である数トン規模は大幅に下回っている。

イランは濃縮度4.5%でウランを精製。核合意で定めた3.67%は上回るが、合意前の20%は大幅に下回っている。濃縮度90%程度が兵器級と見なされ、核爆弾を作ることができる。

イランは8月26日、グロッシIAEA事務局長による就任後初の同国訪問で2施設の査察に合意した。IAEAは許可なしに査察する権利があると主張したが、イランはこれまでの活動に関する大量の文書の少なくとも一部について、敵対国のイスラエルがイランで入手したと主張していることから反対した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・ロシア開発のコロナワクチン「スプートニクV」、ウイルスの有害な変異促す危険性
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず

・ハチに舌を刺された男性、自分の舌で窒息死


20200908issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年9月8日号(9月1日発売)は「イアン・ブレマーが説く アフターコロナの世界」特集。主導国なき「Gゼロ」の世界を予見した国際政治学者が読み解く、米中・経済・テクノロジー・日本の行方。PLUS 安倍晋三の遺産――世界は長期政権をこう評価する。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

英当局、子どものSNS利用禁止に実効性持たせる対応

ビジネス

ドル一時159円前半で年初来高値に接近、介入警戒で

ビジネス

午前の日経平均は反落、原油高を嫌気 下げ渋る場面も

ワールド

イラン「原油200ドル覚悟を」、ペルシャ湾緊迫 I
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃に支持が広がるのか
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 5
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 6
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 7
    「邪悪な魔女」はアメリカの歴史そのもの...歌と魔法…
  • 8
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 9
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 10
    ホルムズ封鎖で中国動く、イランと直接協議へ
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 5
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中