最新記事

プーチン

ロシア当局、反体制派指導者ナワリヌイの団体本部を強制捜査

2019年12月27日(金)10時44分

ロシア当局は26日、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(写真)が率いる汚職追及団体「反汚職基金」のモスクワ本部を強制捜査し、パソコンなどの機材を押収した。9月29日、モスクワで撮影(2019年 ロイター/Shamil Zhumatov)

ロシア当局は26日、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏が率いる汚職追及団体「反汚職基金」のモスクワ本部を強制捜査し、パソコンなどの機材を押収した。

ナワリヌイ氏や同氏の関係者は強制捜査について、連邦執行機関が行ったもので、メドベージェフ首相と富豪のアリシェル・ウスマノフ氏の汚職を指摘した動画を削除しなかったことに関連していると説明した。

連邦執行機関はロイターに対し、刑事捜査の一環としてナワリヌイ氏の団体を調べていると明らかにした。今回の捜査で拘束された人はいないとした。

ウスマノフ氏は2017年にナワリヌイ氏を名誉棄損で訴え、勝訴した。裁判所はナワリヌイ氏に対し、自身の動画の中でメドベージェフ氏とウスマノフ氏の汚職疑惑に言及した部分を10日以内にすべて削除するよう命じていた。メドベージェフ、ウスマノフ両氏は疑惑を否定している。

26日の捜査の様子をとらえた防犯カメラの映像には、覆面姿などの当局者らが電動工具を使って反汚職基金の正面扉を切断する様子が写っている。ナワリヌイ氏は建物の中から強制的に引きずり出された。

[モスクワ 26日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



2019123120200107issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アシックス、プーマ買収に関心との報道に「そのような

ビジネス

鉱工業生産10月は自動車増産で前月比1.4%上昇、

ビジネス

完全失業率10月は2.6%で横ばい、有効求人倍率は

ビジネス

小売販売額10月は前年比1.7%増、家電増・食品マ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果のある「食べ物」はどれ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 6
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体…
  • 7
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中