最新記事

中東

トルコ・エルドアンがチュニジア電撃訪問 戦闘続くリビア情勢を協議

2019年12月26日(木)10時00分

トルコのエルドアン大統領は25日、チュニジアを予告なしに訪問し、東西に分裂して戦闘が続くリビアの和平に向けた協力について協議した。写真は12月25日、チュニスの空港で撮影(2019年 ロイター/トルコ大統領府配布)

トルコのエルドアン大統領は25日、チュニジアを予告なしに訪問し、東西に分裂して戦闘が続くリビアの和平に向けた協力について協議した。

エルドアン氏はサイード大統領との共同記者会見で、リビアから要請があれば部隊を派遣する用意があると表明した。

トルコとリビアは先月、リビアと地中海東部の境界線と軍事協力に関する協定を結んだ。リビアでは暫定政府と同国東部を拠点とするハフタル氏が対立しており、トルコは暫定政府を支援している。

エルドアン氏はリビア情勢がチュニジアなど近隣諸国に悪影響をもたらしていると指摘。「リビアで一刻も早く停戦を実現し政治プロセスに戻るためにできることや協力の機会について、われわれは話し合った」と説明した。

エルドアン氏は先週、ハフタル氏を支援するロシア系を含む雇い兵を黙って見過ごすことはないと述べている。これに対しロシアはトルコが部隊を派遣することに強い懸念を示した。

エルドアン氏は25日の会見で、リビア暫定政府が支援を要請すれば軍事協力を踏まえ部隊の派遣について検討すると改めて表明した。

「これまでわれわれはどこにおいても望まれない客であったことはない。呼ばれれば当然検討し措置を講じる」と語った。

[アンカラ 25日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます



2019123120200107issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2019年12月31日/2020年1月7日号(12月24日発売)は「ISSUES 2020」特集。米大統領選トランプ再選の可能性、「見えない」日本外交の処方箋、中国・インド経済の急成長の終焉など、12の論点から無秩序化する世界を読み解く年末の大合併号です。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏の輸入車関税、19年安保調査報告に依拠 

ビジネス

原油先物は小幅高、供給逼迫に懸念 自動車関税の影響

ビジネス

ブラックロック、プライベート資産取り込むポートフォ

ワールド

米最高裁、未登録自作銃の規制支持 バイデン政権下で
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 2
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 3
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 4
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 5
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    反トランプ集会に異例の大観衆、民主党左派のヒロイ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 10
    中国が太平洋における米中の戦力バランスを逆転させ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 7
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 8
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 9
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取…
  • 10
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 6
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中