最新記事

ウクライナ疑惑

トランプ弾劾の公聴会で注目される外交官3人の証言

2019年11月12日(火)10時30分

トランプ米大統領のウクライナ疑惑を巡り、米下院情報特別委員会は来週、国務省高官3人の公聴会を開催する。写真はマリー・ヨバノビッチ前駐ウクライナ大使。10月11日、ワシントンで撮影(2019年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領のウクライナ疑惑を巡り、米下院情報特別委員会は来週、国務省高官3人の公聴会を開催する。彼らは既に非公開の証言で、トランプ氏がウクライナに対し、来年の大統領選の民主党有力候補、バイデン前副大統領の醜聞探しをするよう圧力をかけたとの疑惑を指摘している。3人はどのような立場にあり、これまで何を語ってきたのか。

ウィリアム・テーラー駐ウクライナ代理大使

テーラー氏は弾劾調査で最も重要な証言をいくつか行っている。10月22日の証言では、米国のウクライナへの軍事支援と米・ウクライナ首脳会談が、ともに政治的な理由で遅れたことを知り、懸念していたと述べた。

ゼレンスキー・ウクライナ大統領が求めていた米との首脳会談について、テーラー氏は今年7月半ばまでに、「(ウクライナ企業)ブリスマと2016年米大統領選へのウクライナの干渉疑惑を捜査する約束を(米国が)会談の条件にした」と確信した、という。

ブリスマはバイデン氏の息子のハンター氏が幹部を務めたウクライナの会社。トランプ氏は、ロシアではなくウクライナが16年の米大統領選に干渉したという陰謀論を展開した。

ウクライナ政府は同国東部で親ロシア派武装勢力との戦いを続けているが、米国はウクライナに対する3億9100万ドルの支援金を凍結した。これについて、テーラー氏はテキストメッセージで「選挙活動への支援を求めて軍事支援を保留するなどは正気のさたではない」と懸念を示した。テキストは下院民主党調査団が公開した。

テーラー氏の証言によると、米国のソンドランド駐欧州連合(EU)大使はウクライナ高官に対し、ゼレンスキー大統領がブリスマの捜査を公に約束するまで米は軍事支援をしないと通告した。この証言を受け、ソンドランド氏は記憶が「蘇った」とし、下院委員会に対して、その内容を認める修正証言を提出した。

トランプ氏は対ウクライナ支援を保留した背景にこのような取引があったとの疑念を否定している。

テーラー氏の証言は13日に予定されている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度を決める重要な要素とは?
  • 2
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 3
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のSNS動画が拡散、動物園で一体何が?
  • 4
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 9
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 10
    「酷すぎる...」ショッピングモールのゴミ箱で「まさ…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 6
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 7
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 10
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中