最新記事

アメリカ政治

トランプに弾劾の可能性? 元個人弁護士の口止め料支払いで

2018年12月10日(月)10時12分

12月9日、米民主党議員は、トランプ米大統領の元個人弁護士、マイケル・コーエン被告(写真)が元ポルノ女優に支払ったとしている口止め料が選挙資金法違反に当たると判断された場合、大統領は弾劾や服役に直面する可能性があるとの見方を示した。写真は11月にニューヨークで撮影(2018年 ロイター/Andrew Kelly)

米民主党議員は9日、トランプ米大統領の元個人弁護士、マイケル・コーエン被告が元ポルノ女優に支払ったとしている口止め料が選挙資金法違反に当たると判断された場合、大統領は弾劾や服役に直面する可能性があるとの見方を示した。

2016年米大統領選へのロシア介入疑惑を調べているモラー特別検察官の捜査から浮上したケースに関連して7日に裁判所に提出された文書では、トランプ氏が選挙期間中、女性2人に数十万ドルの口止め料を支払うよう指示したかどうかなど、大統領にとって問題となり得る点が含まれた。

米ニューヨーク・マンハッタンの連邦検察は7日、コーエン被告に対し、口止め料の支払いや脱税などの罪で「長期間の禁錮刑」を求刑した。

1月からの新議会で下院司法委員会を率いる見通しとなっているナドラー下院議員(民主党)はCNNに対し、口止め料支払いが選挙資金法違反の重罪に当たると判断された場合、弾劾の根拠になるとの見方を示した。

同議員は「弾劾が可能な罪になる。弾劾が妥当なほど重大な罪かどうかは別の問題だ」と述べた。

裁判所文書についてトランプ大統領は8日、トランプ陣営とロシアの共謀を証明するものではないとし、「魔女狩りを終わらせるときだ!」とツイッターに投稿した。

新議会で下院情報委員会を率いる予定のシフ下院議員(民主党)はCBSの番組で、トランプ氏が大統領の職を去ると同時に司法省が同氏を訴追する現実的な可能性があるとし、服役の可能性もあるとの見方を示した。

共和党のポール上院議員はNBCの番組で、選挙資金法違反は禁錮刑ではなく罰金で対応すべきだと述べた。

一方、共和党のルビオ上院議員はCNNで、捜査の結果を待っているとした上で、「誰も法を超越すべきではない」との考えを示した。

[ワシントン 9日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 世界最高の投手
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年11月18日号(11月11日発売)は「世界最高の投手」特集。[保存版]日本最高の投手がMLB最高の投手に―― 全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の2025年

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米中、通商分野で歩み寄り 301条調査と港湾使用料

ビジネス

テスラの10月中国販売台数、3年ぶり低水準 シャオ

ビジネス

米給与の伸び鈍化、労働への需要減による可能性 SF

ビジネス

英中銀、ステーブルコイン規制を緩和 短国への投資6
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一撃」は、キケの一言から生まれた
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    中年男性と若い女性が「スタバの限定カップ」を取り…
  • 6
    インスタントラーメンが脳に悪影響? 米研究が示す「…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    「爆発の瞬間、炎の中に消えた」...UPS機墜落映像が…
  • 9
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中