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太るかどうかは幼少期の「菌」で分かる

The Obesity Bug

2018年10月17日(水)17時45分
カシュミラ・ガンダー

この研究では生後3〜4カ月の乳児757人の腸内フローラを確認。各家庭で抗菌洗剤を使う頻度を尋ね、確認のため自宅訪問も行った。子供たちが1歳と3歳になったときに再び腸内フローラを調べ、体重も測った。

その結果、家庭で使用される洗剤や消毒剤によって腸内フローラが変化することが分かった。例えば、頻繁に消毒剤にさらされる子供は、脂肪を蓄積しやすいラクノスピラ科の細菌が多かった。

3歳時の体重測定では、消毒剤との接触が最も多い子供のBMI値が高く、環境に優しい洗剤類との接触が多い子供はBMI値が低かった。環境に優しい洗剤や消毒剤を使用している家で育った子供には、腸内フローラの変化と肥満の関連は確認されなかった。

生体機能全般に影響を与えることで注目される口内フローラと腸内フローラ。これを幼少期に検査することで将来の肥満の可能性が分かれば、回避することもできるかもしれない。

<本誌2018年10月16日号掲載>

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