最新記事

IoT

ゴミ処理問題をIoT活用で「ビジネスチャンス」に

2016年9月2日(金)06時20分
クリスティーン・ハインツェ ReadWrite[日本版]編集部

<21世紀の人類の課題であるゴミ処理問題。それをIoTで解決しようという動きが出てきた>

 専門家の予測では、2020年までに500億ものコネクテッドデバイスが世に出回るという。そしてIoTと言われて思いつくのは、自動運転車やフィットネスウェアラブル、スマートホームといったところだが、IoT技術に関連して非常に実用的な分野でもっともいい活用例がある。ゴミ管理などはその一例だ。

 アメリカでは、毎年2億3000万トンのゴミが排出されている。これは、1日に1人あたり4.6ポンド(約2キロ)のゴミを出している計算になる。限りあるゴミ収集予算や人口増加により、このゴミ問題はアメリカに限らず人類が直面している危機の一つだ。特に日本は人口に対してゴミ排出量がダントツに多いことで有名である。

 しかし、解決法はある。持続可能性を求めIoTに目を向ける企業は、ゴミ問題を課題であると認識すると同時に、より低コストで効率の高いソリューションを生み出すチャンスでもあると考えている。事実、彼らはすでにセンサー技術の革新によって、かなりの進歩を遂げようとしているのだ。


ゴミ収集会社のIoT活用事例

センサー技術と経路の最適化

 IoT企業が活用しているセンサーの1つに、超音波レベル計がある。もともとはスラリーや液体を測定するために設計されたものだが、ある企業や自治体は、固形廃棄物を測定するためのセンサーに応用している。

 超音波レベルセンサーは、波の反射を計測することで機能するものだ。ゴミの嵩(かさ)がある程度の高さを超えると、エコロケーションのようなプロセスでセンサーに反応が返ってくる。ゴミ箱内部に取り付けられるゴミ量監視レーダーシステムみたいなものだと考えればいいだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

シリア反政府勢力、ホムス郊外の「最後の村を解放」と

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部の病院に突入 一部医療職員を

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、雇用統計受けた売り失速 来

ビジネス

米国株式市場=S&P500・ナスダック最高値更新、
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
特集:サステナブルな未来へ 11の地域の挑戦
2024年12月10日号(12/ 3発売)

地域から地球を救う11のチャレンジと、JO1のメンバーが語る「環境のためできること」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、妻の「思いがけない反応」...一体何があったのか
  • 2
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    国防に尽くした先に...「54歳で定年、退職後も正規社員にはなりにくい」中年自衛官に待ち受ける厳しい現実
  • 4
    朝晩にロシア国歌を斉唱、残りの時間は「拷問」だっ…
  • 5
    水面には「膨れ上がった腹」...自身の倍はあろう「超…
  • 6
    「際どすぎる姿」でホテルの窓際に...日本満喫のエミ…
  • 7
    まさに「棚ぼた」の中国...韓国「戒厳令」がもたらし…
  • 8
    健康を保つための「食べ物」や「食べ方」はあります…
  • 9
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 10
    「もう遅いなんてない」91歳トライアスロン・レジェ…
  • 1
    エリザベス女王はメーガン妃を本当はどう思っていたのか?
  • 2
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、妻の「思いがけない反応」...一体何があったのか
  • 3
    国防に尽くした先に...「54歳で定年、退職後も正規社員にはなりにくい」中年自衛官に待ち受ける厳しい現実
  • 4
    健康体の40代男性が突然「心筋梗塞」に...マラソンや…
  • 5
    NewJeansの契約解除はミン・ヒジンの指示? 投資説な…
  • 6
    メーガン妃の支持率がさらに低下...「イギリス王室で…
  • 7
    BMI改善も可能? リンゴ酢の潜在力を示す研究結果
  • 8
    ウクライナ前線での試験運用にも成功、戦争を変える…
  • 9
    朝晩にロシア国歌を斉唱、残りの時間は「拷問」だっ…
  • 10
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 9
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 10
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中