そこでサットンらはヨガで同等の効果が得られないか、初の比較実験を開始。55~79歳の高齢者をヨガ、有酸素運動、ストレッチのみの3グループに分け、それぞれ1日1時間、週3回、半年間続けて、脳の構造にどう影響するかを調べている。

「有酸素運動ができない高齢者もいる。ヨガならより多くの高齢者が運動の効果を得られると思う。ヨガは有酸素運動とは違い、呼吸と(体の複数の部位をつなげて行う)協調運動をコントロールしなくてはならない」

まだ実験の途中だが、ヨガでも定期的な有酸素運動と同じく「脳の機能に大きな変化をもたらすことを期待している」とサットンは言う。

彼の願いは、今回のような研究が、神経変性を避け、健康寿命を延ばし、高齢になっても認知機能を維持するのに役立つことだ。「脳の機能が一定不変でないことを示す有望な結果だと思う。脳の機能は、失ったら二度と取り戻せないわけではない。改善の望みはある」

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