<債務の返済に苦しむ国の多くは気候変動にも脆弱で、環境・自然危機のツケが膨らむ悪循環に──。持続可能な成長のために今、我々がすべきことは?>

途上国144カ国のうち、多くが持続不可能な財政軌道にある──「債務・自然・気候に関する専門家報告書」を策定する独立専門家グループは、2024年10月に発表した暫定報告書でそう指摘した。

これらの国における債務返済の歳入に対する割合は平均41.5%。そのせいで、経済成長に不可欠な教育や医療、インフラ、技術革新への公的投資が著しく制限されている。

経済成長や財政柔軟性の向上がなければ、対外債務の返済は実行不可能になる。その結果、緊急で大規模な資本注入が必要になり、時には債務の免除を余儀なくされる。

途上国が直面する政府債務危機の悪化には、2つの関連要因がある。

第1の要因は気候変動だ。地球の平均気温は既に産業革命前と比べて1.2度上昇し、今後も10年につき、0.2~0.3度のペースで上昇すると予測されている。

この「気候債務」のツケは莫大だ。気候変動に対して脆弱な国々は、気候変動がなければ、現在より20%豊かになっていたはずだとされる。

第2の要因は生態系の危機だ。気候変動への重要な緩衝材である自然生態系は、人間活動で排出される二酸化炭素(CO2)の半分を吸収する。だが森林破壊や土地利用の変化のせいで、今や世界の森林地帯の大半でCO2排出量が吸収量を上回る。

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