最新記事
SDGsパートナー

プラスチック削減と森林再生を両立! ミナシアがホテルウィングチェーンで進める「ミライの木プロジェクト」とは

2024年11月13日(水)11時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
ミナシアの森

環境リレーションズ研究所の「Present Tree」が協定を結ぶ山梨県笛吹市芦川町にある「ミナシアの森」。写真は2024年4月に開催された植樹イベントにて撮影

<宿泊客にアメニティの持参を呼び掛け、削減できたプラスチックの量だけ森に木を植える──。国を挙げてプラスチックごみの問題に取り組むなか、ホテルウィングチェーンを運営する株式会社ミナシアはプラスチックアメニティの削減と森林再生、地域活性化の実現を目指すプロジェクトを実施している>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


「アメニティバイキングでプラスチック削減」の限界

ここ数年、大規模な台風や集中豪雨の影響で、土砂崩れ、洪水などのニュースを目にする機会が増えた。日本は山と丘陵地が国土の約7割を占めるうえに、雨や雪、地震も多い。そのためどうしても自然災害が起こりやすいのだが、土砂崩れや洪水の原因はそれだけではない。例えば、60〜70年前に植えられて、そのまま放置された人工林も原因の一つ。根が育っていないために周辺の土壌がゆるく、大雨が降ると崩壊のリスクが高まるのだ。

また、大規模な「皆伐」の跡地から災害が起きるケースも少なくない。皆伐とは、森林の一定区画の木をすべて伐採する手法のことで、木材を収穫した後は山肌がむき出しになる。これによって山の保水力や抵抗力が弱まり、土砂崩れが起きやすくなるのだ。事実、2019年の台風19号や20年の7月豪雨災害では、皆伐地に起因した被害が各地で報告されている。

そうした状況を受け、近頃は森林造成のために植林を行ったり、手入れが進んでいない森林を整備したりという取り組みが多く見られるようになった。株式会社ミナシアのホテルブランド「ホテルウィングインターナショナル」が実施している植樹活動「ミライの木プロジェクト」もその一つだ。

newsweekjp20241111070412-6713421aa99bb07177a9c8210afc3343c75d35bc.jpg

はげ地に木を植える社員ら。持続可能な森づくりを目指す植樹活動を2024年4月からスタート

同社は、1990年にホテルウィング1号店をオープンして以来、全国各地でホテル&レストラン事業を展開している企業で、植樹活動をスタートさせたのは、「プラスチックごみ問題」への対応が発端だったという。

プラスチックごみがもたらす環境負荷を減らすため、政府は22年4月に「プラスチックにかかる資源循環の促進などに関する法律」を施行。それ以降、ホテル業界では客室に歯ブラシやカミソリ、ヘアブラシ、くし、シャワーキャップといった無料アメニティを置かない施設が増えた。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

韓国最高裁、李在明氏の無罪判決破棄 大統領選出馬資

ワールド

イスラエルがシリア攻撃、少数派保護理由に 首都近郊

ワールド

学生が米テキサス大学と州知事を提訴、ガザ抗議デモ巡

ワールド

豪住宅価格、4月は過去最高 関税リスクで販売は減少
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 10
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中