最新記事

ベンチャー

2年で10倍、急成長する観光エンタメ企業、タビナカからFunへ

2019年12月3日(火)15時50分
戸村光

「タビナカ」は観光エンターテインメント企業「FUN GROUP」へと社名を変更した

<世界200都市以上の現地体験型ツアーを提供する観光アクティビティ予約サイト「タビナカ」が急成長し、社名をFun Groupに変更。これまでの経緯と意図を訊いた......

市場に恵まれたサービス「タビナカ」

タビナカ」というサービスをご存知だろうか。

世界中から選び抜かれた満足度の高い商品を掲載している観光アクティビティ予約サイトだ。世界200都市以上の現地体験型ツアーを提供している。

投資家ネットワークの中では、同社が事業拡大していることが噂となっていたが、今回はその急成長の秘訣とこのタイミングでの社名変更の意図を、代表取締役三木健司社長にうかがった。

fun1129bb.jpg

2014年、タビナカを設立した三木健司社長

ピボットを繰り返し、見つけた成長の鍵

筆者はシリコンバレーに在住しており、数年前三木氏にtwitterでサンフランシスコのツアーをしてくれないかと依頼されたことがある。当時「タビナカ」は旅行するユーザーと海外に住む人材のマッチングサービスであった。

同社はその後、数年でピボット(事業の方向性を転換すること)を繰り返し、現在の成長モデルを見出したと三木氏は語る。

"2年で約10倍以上の成長をしています"

"成長の決め手となったのは、単なる旅行ツアーを選べるウェブサービスに止まらず、自分たちでアクティビティを作り始めたことです。現地でツアーを提供する会社をM&Aすることで、ユーザーの旅中の満足度を直接的に向上させる立場となった。またLCC等で格安海外便が増加したことで、海外旅行市場が拡大したことも決め手です"(三木氏)

予約サイトからアクティビティ提供側へ

現地アクティビティ提供会社は家族経営企業が多く、現状のサービス状況に課題があると感じていたそうだ。異国の地での安全面に対する不安感、在庫管理が明確にされておらず予約したいときにできない、満足度が高い担保がない......など。

"我々は観光エンターテインメント企業として、世界水準の観光コンテンツを創造していきます。観光コンテンツも、世界水準を満たすブランド「Fun」で選べるようになれば、観光時間をもっと豊かで確かなるもにできる。"(三木氏)

fun1129f.jpg

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

欧州の銀行、前例のないリスクに備えを ECB警告

ビジネス

ブラジル、仮想通貨の国際決済に課税検討=関係筋

ビジネス

投資家がリスク選好強める、現金は「売りシグナル」点

ビジネス

AIブーム、崩壊ならどの企業にも影響=米アルファベ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 3
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 4
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 5
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 10
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中