[ワシントン/キーウ 2日 ロイター] - ウクライナは2日、同国への防空ミサイルや他の精密弾の供与を一部停止する米国の決定を巡り、ロシア軍による空爆や進撃に対する防衛能力が弱まるとの懸念を表明した。
複数の関係者によると、米国防総省は国内の武器在庫が過度に減少しているとの懸念から、ここ数日で、ウクライナへの防空ミサイルや他の精密弾の供与の一部停止を決定した。
ウクライナが高速弾道ミサイルの破壊に使用しているパトリオット防空ミサイル30発、155ミリ砲弾約8500発、誘導多連装ロケットシステム(GMLRS)精密弾250発以上、ヘルファイア空対地ミサイル142発が含まれるという。
ウクライナ外務省は駐キーウの米国の臨時代理大使を呼び出し、米国からの軍事支援継続の重要性を強調し、援助停止はロシアのウクライナでの紛争を勢い付かせることになると警告。「ウクライナの防衛能力支援のいかなる遅延や先送りも、侵略者が平和を求めるのではなく、戦争とテロを継続することを奨励するだけだと強調した」と明らかにした。
ウクライナ国防省も、米国からの兵器供与の一部停止について公式に通知を受けていないとし、明確な説明を求めているとした。
ウクライナ情報筋によると、米国の決定は「全く衝撃的」だったという。
米ホワイトハウスのケリー副報道官は、国防総省が世界各地の軍事支援を見直した結果、「米国の利益を最優先するため」この決定が下されたと述べた。その上で、「米軍の強さは疑う余地がない。イランに聞いてみれば分かる」とし、先月の米軍によるイラン核施設空爆に言及した。
米上院外交委員会の民主党トップ、シャヒーン議員は、この決定はウクライナ人の命を危険にさらし、米国の信頼性を損ない、戦争の終結を困難にするだろうと指摘。「ウクライナや欧州の同盟国だけでなく、中国や北朝鮮、ロシアといった敵対国にも、同盟国は米国を頼りにできないというメッセージを送ることになる」と語った。