ニュース速報

ワールド

ロシア軍、ウクライナ東部要衝から撤退 元司令官「大きな敗北」

2022年09月11日(日)17時01分

 タス通信によると、ロシア国防省は9月10日、ウクライナ東部ハリコフ州の要衝イジューム周辺のロシア兵に撤退を命じ、ドネツク州の他の作戦を強化するよう指示を出したことを明らかにした。写真はウクライナ軍が奪還したハリコフ州の集落。10日ウクライナ軍提供(2022年 ロイター)

[キーウ(キエフ) 10日 ロイター] - タス通信によると、ロシア国防省は10日、ウクライナ東部ハリコフ州の要衝イジューム周辺のロシア兵に撤退を命じ、ドネツク州の他の作戦を強化するよう指示を出したことを明らかにした。

ロシア軍にとっては、今年3月に首都キーウ(キエフ)から退却を迫られて以降、最大の痛手となる。ロシアはイジュームを兵たん拠点として利用していた。

ロシア兵は弾薬や装備を残したまま逃走しており、ウクライナ側は戦況が大きな転換点を迎えたとの認識を示している。

ウクライナのクレバ外相は、ロシアの撃退が可能であることが証明されたとし「われわれが受け取る武器が増えれば、さらに早く勝利を収め、さらに早く戦争を終えることができる」と発言。

ゼレンスキー大統領も10日夜のビデオ演説で、今月反撃を開始して以降、約2000平方キロメートルの領土を奪還したと主張した。

ウクライナ政府はイジュームの奪還は確認していない。

ロシアの撤退発表に先立ち、ウクライナ軍はイジュームの北にあるクピャンスクを制圧。クピャンスクはロシア軍が前線に物資を運ぶ鉄道拠点として利用していた。前線への補給が断たれたことになる。

ウクライナ東部の親ロシア派勢力の元司令官は「大きな敗北だ」とメッセージアプリ「テレグラム」に投稿した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米地裁、政権による都市や郡への数億ドルの補助金停止

ワールド

ブラジル前大統領を拘束、監視装置破損 「薬の影響」

ワールド

広州自動車ショー、中国人客は日中関係悪化を重要視せ

ワールド

韓国、米国の半導体関税巡り台湾と協力の余地=通商交
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中