ニュース速報

ワールド

アフガン、貧困や食料難など問題山積 タリバン全権掌握から1年

2022年08月16日(火)01時06分

イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧し、全権を掌握してから15日で1年を迎えた。一部では治安の改善が歓迎されているが、貧困、干ばつ、食料不足に加え、国の将来に重要な役割を果たすべき女性の権利を巡る問題など、タリバン支配下のアフガニスタンは多くの困難に直面している。(2022年 ロイター/Ali Khara)

[カブール 15日 ロイター] - イスラム主義組織タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧し、全権を掌握してから15日で1年を迎えた。一部では治安の改善が歓迎されているが、貧困、干ばつ、食料不足に加え、国の将来に重要な役割を果たすべき女性の権利を巡る問題など、タリバン支配下のアフガニスタンは多くの困難に直面している。

カブールでは1周年を祝うために数人の男が空に向けて発砲。米国大使館前の広場にはタリバン支持者や兵士ら数百人が集まり、「米国に死を」などと書かれた横断幕を掲げ、この日を祝った。

タリバン暫定政権の閣僚が出席した式典でアミール・カーン・ムタキ外相代行は、米国が失敗した治安の回復にタリバンは成功したと表明。タリバンは世界各国と前向きな関係を築くことを望んでいるとし、「全ての国と良好な関係を築くことを望んでいる。アフガニスタンの領土は何者にも利用されることはない」と述べた。

タリバン政権は凍結された90億ドルのアフガニスタン中央銀行の海外資産の返還を要求しているが、米国との協議は難航。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、このうち米国内にある約70億ドルの資産について、バイデン政権は凍結を解除しないと決定したと報じている。

アフガニスタンでは、人口の半分以上にあたる約2500万人が貧困状態にあり、国連の推計によると経済の停滞により年内に最大90万人の雇用が失われる可能性がある。中銀資産の凍結解除に向けた歩み寄りがなければ、物価の高騰、失業率の上昇、食料不足などの解決は困難になると懸念されている。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

高市首相と植田日銀総裁、金融経済情勢巡り一般的な意

ワールド

英政府、国防費GDP比3%への引き上げ前倒し検討 

ビジネス

みずほ証券、監視委の調査認める 社員のインサイダー

ワールド

イラン外相、16日にIAEA事務局長と会談へ
MAGAZINE
特集:習近平独裁の未来
特集:習近平独裁の未来
2026年2月17日号(2/10発売)

軍ナンバー2の粛清は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」の強化の始まりか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワートレーニング」が失速する理由
  • 2
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 3
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活動する動画に世界中のネット民から賞賛の声
  • 4
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 8
    それで街を歩いて大丈夫? 米モデル、「目のやり場に…
  • 9
    フロリダのディズニーを敬遠する動きが拡大、なぜ? …
  • 10
    世界市場3.8兆円、日本アニメは転換点へ――成長を支え…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 5
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
  • 6
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 7
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」で…
  • 8
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 9
    がんは何を食べて生き延びるのか?...「ブドウ糖」の…
  • 10
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中