ニュース速報

ワールド

ロシア、ウクライナの商業施設をミサイル攻撃 少なくとも13人死亡

2022年06月28日(火)10時07分

ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、中部クレメンチュクのショッピングセンターがロシアのミサイル攻撃を受けたと明らかにした。ウクライナ政府高官によると、少なくとも2人が死亡、20人が負傷した。(2022年 ロイター/Handout via REUTERS)

[クレメンチュク(ウクライナ)/エルマウ(ドイツ) 27日 ロイター] - ウクライナ中部ポルタワ州のクレメンチュクのショッピングセンターに27日、ロシアのミサイル2発が撃ち込まれ、少なくとも13人が死亡、50人が負傷したと地元当局者が明らかにした。

ウクライナのゼレンスキー大統領によると、攻撃があった際、ショッピングセンターは混み合っており、1000人以上の人がいた。死者や負傷者の詳細については明確にしなかったものの、「犠牲者の数を想定することさえ不可能だ」し、「ロシアに良識と慈悲心を期待するのは無意味だ」と非難した。

攻撃で大規模な火災が発生し、激しく煙が上がった。現場では日没近くになっても、消防と軍隊による生存者の捜索・救助活動が続けられている。

ポルタワ州のルニン知事は、この攻撃で13人の死亡が確認されたとテレグラムに投稿。21人が病院に搬送されたほか、29人が怪我の手当を受けたと明らかにした。

捜索・救助活動がなお続けられているため、最終的な死者の数は現時点では分からないとし、ロシア軍が標的とするような軍事施設は付近にないことから、今回の攻撃は「民間人を標的としたテロ行為だ」と非難した。

クレメンチュクはドニエプル川沿いの工業都市で、2月24日のロシアによる侵攻開始前の人口は21万7000人。ウクライナ最大の石油精製施設がある。

ウクライナ空軍によると、ロシアのカルーガ地方にあるシェイコフカ飛行場から飛来したTu─22M3爆撃機が、長距離ミサイル「X─22」2発をショッピングセンターに向けて発射した。

ドイツで会議を開いている主要7カ国(G7)首脳は攻撃を非難。共同声明で「われわれはウクライナと団結し、この残忍な攻撃の罪のない犠牲者を悼む」とし、「民間人に対する無差別攻撃は戦争犯罪にあたる。ロシアのプーチン大統領の責任を問う」とした。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ和平近いとの判断は時期尚早=ロシア大統領

ワールド

香港北部の高層複合アパートで火災、4人死亡 建物内

ビジネス

ドル建て業務展開のユーロ圏銀行、バッファー積み増し

ビジネス

ドイツの歳出拡大、景気回復の布石に=IMF
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中