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インド、武器調達先の多様化模索 ロシア依存脱却へ
ロシア製兵器の最大購入国であるインドは、ロシアがウクライナ侵攻を続け、欧米の制裁に直面している状況下で、国内および東欧で代替調達先を探している。写真は2020年10月、ガーズィヤーバードで撮影(2022年 ロイター/Anushree Fadnavis)
[ニューデリー 18日 ロイター] - ロシア製兵器の最大購入国であるインドは、ロシアがウクライナ侵攻を続け、欧米の制裁に直面している状況下で、国内および東欧で代替調達先を探している。
政府関係者や国防筋によると、インド政府は軍事装備の調達先多様化や国内生産の拡大についてかねてから議論していたが、ウクライナ戦争で緊急性が高まった。
調達リストによると、国内企業に今年中の生産を求める251億5000万ルピー(3億2400万ドル)相当の軍事装備を特定した。
インド空軍の中将は今月、首都ニューデリーで防衛関連メーカーに対し、「確実性と安定性のためなら、国内で完全に自立したサプライチェーンの仕組みを確立する必要がある」と訴えた。
政府高官は匿名を条件に、防衛装備品の最大で半分を国内生産にすることを目指していると述べた。
防衛アナリストのブラーマ・チェラニーは、ロシア製装備はこれまでインドの需要を十分満たしてきたが、ここ数年は米国、フランス、イスラエルなどから購入を増やしていると指摘。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、インドは世界屈指の兵器輸入国で、輸入額は2018─21年の期間に124億ドルに上り、うちロシアが55億1000万ドルを占めた。
政府はまた、同様の兵器などを使用している東欧諸国から予備の装備提供を受けられるか調査している。別の政府高官はロシアからの「供給ラインが寸断した場合は代わりの選択肢がある」と語った。