ニュース速報

ワールド

再送-ロシア、首相の北方領土訪問巡り日本の「敵対的」抗議に反発

2021年07月27日(火)11時52分

ロシアのミシュスチン首相による26日の北方領土訪問に日本政府が抗議したことを巡り、ロシアは敵対的な対応だと反発し、ロシア首相は自国の領土を自由に訪問できると主張した。写真は、択捉島にある水産加工場を訪問した同首相(中央)。2021年7月26日に撮影。(2021年 ロイター/Sputnik/Dmitry Astakhov/Pool via REUTERS )

(一部の表記を修正し、再送します)

[モスクワ/東京 26日 ロイター] - ロシアのミシュスチン首相による26日の北方領土(ロシア名:クリル諸島)訪問に日本政府が抗議したことを巡り、ロシアは敵対的な対応だと反発し、ロシア首相は自国の領土を自由に訪問できると主張した。

北方領土は日本が領有権を主張し、ロシアが実効支配する。

加藤勝信官房長官は26日午後の会見で、ミシュスチン首相が同日、北方領土の択捉島を訪れたことに対し、外務省の森健良事務次官が同日午後、ガルージン駐日大使を呼び、抗議したと説明した。

これに対し、ロシア外務省は日本の上月豊久・駐ロシア大使を呼び、日本の対応に抗議した。

ロシア外務省は声明で「モルグロフ外務次官は、日本の当局者による最近の敵対的な措置に関連して、日本側に強い抗議を伝えた」とした。

在ロシア日本大使館の声明によると、日本は平和条約交渉の進展に向けてロシア側が建設的な行動を取るよう強く求めた。また、上月大使も、ミシュスチン首相による訪問は北方領土に関する日本の一貫した立場と相いれないとの見解を示したという。

ロシア政府は、日本との関係を重視しており、関係改善を望んでいるとしながらも、ミシュスチン首相の北方領土訪問になんら問題はないとの立場を示した。

ペスコフ大統領報道官は記者団に対し「首相は適切と判断した場合にこれらの地域を訪れる」と述べた。また、平和条約締結に向けてロシア政府として引き続き日本と協力する考えを示した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル、ソマリランドを初の独立国家として正式承

ワールド

ベネズエラ、大統領選の抗議活動後に拘束の99人釈放

ワールド

ゼレンスキー氏、和平案巡り国民投票実施の用意 ロシ

ワールド

ゼレンスキー氏、トランプ氏と28日会談 領土など和
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    赤ちゃんの「足の動き」に違和感を覚えた母親、動画…
  • 8
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 9
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 10
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中