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豪政府、大規模再生エネ事業申請を却下 環境への影響懸念

2021年06月21日(月)15時59分

[メルボルン 21日 ロイター] - 豪政府は西オーストラリア州での総工費360億ドルの風力・太陽光・水力発電事業の許可申請を却下した。世界最大のグリーンエネルギー事業の一つと目されていたが、停止を余儀なくされた。

環境省のウェブサイトに掲載された15日付の決定文書でレイ環境相は、「アジア再生可能エネルギーハブ(AREH)」と呼ばれる同事業について、国際的に認知されている湿地帯と渡り鳥に「受け入れ難い影響を与えるのが明白だ」と説明した。

同プロジェクトは西オーストラリア州ピルバラ地域に建設、再生可能エネルギー発電容量を第1段階で15ギガワットにし、水素とアンモニアに変換して輸出する計画。発電容量は最終的に26ギガワットに引き上げるとしていた。

豪政府は昨年9月に雇用促進や地元企業へのクリーンエネルギー供給などが見込めるとの理由で、同事業を迅速審査の対象に指定した。事業主は非上場の香港インターコンチネンタル・エナジー、豪CWPエナジー・アジア、デンマークの風力タービンメーカー、ベスタス、豪マッコーリー・グループの企業連合。

当初計画は昨年12月に環境認可を受けたが、環境相は拡張計画を今回却下を決めた理由に挙げた。

企業連合側は環境相の懸念を理解しようとしており、事業の細かいデザインなどを詰める間、環境相とさらに対話すると表明した。

ロイター
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