ニュース速報

ワールド

オバマ氏、激戦州でバイデン氏支持訴え トランプ氏を痛烈に批判

2020年10月22日(木)12時46分

米大統領選まで2週間を切る中、オバマ前米大統領が21日、激戦州ペンシルベニア州で開かれる民主党のバイデン大統領候補の集会に参加し、バイデン氏への支持を訴える。2016年1月撮影(2020年 ロイター/CARLOS BARRIA)

[フィラデルフィア/ガストニア(米ノースカロライナ州) 21日 ロイター] - 米大統領選まで2週間を切る中、オバマ前米大統領は21日、激戦州ペンシルベニア州で民主党候補のバイデン前副大統領の応援演説を行い、バイデン氏への支持を訴えるとともに、共和党のトランプ大統領をこれまでになく痛烈に批判した。

オバマ氏が対面式の選挙活動に姿を見せるのは初めて。

オバマ氏は、フィラデルフィアで行ったドライブイン方式のイベントで、バイデン氏と副大統領候補のハリス上院議員のために演説。社会の分断を招くトランプ氏の発言や、大統領としての実績、陰謀説をリツイートする習慣などを強く批判した。

また、トランプ氏の新型コロナウイルス対応を激しく非難し、「トランプ氏が突然、国民を守ってくれることはない。彼は自分を守るための基本的な対策すら取れないのだ」と述べた。

その上で「これはリアリティー番組ではなく、現実だ」とし、「彼が大統領職に真剣に取り組まなかった結果をわれわれは引き受けさせられている」と酷評した。

スタジアムの駐車場で行われたイベントには約280台の車が距離を開けて乗り入れ、バイデン陣営が新型コロナ感染拡大以降に実施したこの種のイベントとしては最大規模となった。

オバマ氏はこれより先、地元の黒人政治家や地域の人々、宗教指導者などとの討論会にも参加し、バイデン氏や他の民主党候補者への投票を訴えた。

オバマ氏は「過去4年間、決して希望を失わなかった。怒りや苛立ちを感じたことはあったが、希望は失っていない。なぜなら、まっすぐに前進する道のりは予想していなかったからだ」と述べた。

バイデン氏は、出身地ペンシルベニア州での勝利を確実にするため、選挙活動で他の州よりも頻繁に同州を訪れている。

ロイター/イプソスが19日発表した世論調査によると、同州での支持率は、バイデン氏が49%、トランプ大統領が45%で、依然バイデン氏がリードしているが、トランプ氏が追い上げている。

オバマ氏は「前例のないほどに投票に行く必要がある。今回の選挙では疑問の余地を残してはならない」と述べ、気を緩めないよう促した。

トランプ氏は別の激戦州ノースカロライナ州で開いた集会で、オバマ氏が2016年大統領選で応援した民主党のヒラリー・クリントン氏が敗北したことに言及した。

また、新型コロナの行動制限が同州の経済に悪影響をもたらしているとし、民主党やメディアはコロナのことばかり問題にしていると批判。「耳にするのはコロナ、コロナばかりだ。皆を怖がらせたいからだ」と主張した。

バイデン陣営によると、オバマ氏は24日にフロリダ州マイアミで応援演説を行う。

22日夜には両候補による最後の討論会が行われる。

*内容を追加して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

インフレリスクは上振れ、小幅下振れ容認可能=シュナ

ビジネス

エネルギー貯蔵、「ブームサイクル」突入も AI需要

ワールド

英保健相、スターマー首相降ろし否定 英国債・ポンド

ビジネス

ロシア、初の人民元建て国内債を12月発行 企業保有
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 2
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    炎天下や寒空の下で何時間も立ちっぱなし......労働…
  • 6
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 7
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 8
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 9
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 10
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中