ニュース速報

ワールド

トランプ氏、G7延期を表明 ロシアや韓国など加え中国を協議

2020年06月01日(月)08時48分

 トランプ米大統領は5月30日、6月末の開催を目指していた先進7カ国首脳会議(G7サミット)を9月以降に延期する方針を明らかにした。参加国を拡大し、オーストラリア、ロシア、韓国、インドを招待する考えも示した。写真は5月30日、フロリダ州からワシントンへ戻る大統領専用機内で撮影(2020年 ロイター/Jonathan Ernst)

[米大統領専用機内 30日 ロイター] - トランプ米大統領は30日、6月末の開催を目指していた主要7カ国首脳会議(G7サミット)を9月以降に延期する方針を明らかにした。参加国を拡大し、オーストラリア、ロシア、韓国、インドを招待する考えも示した。

トランプ大統領はこの日、フロリダ州ケープ・カナベラルで有人宇宙船の打ち上げを視察。ワシントンへ戻る大統領専用機内で記者団に対し、先進国が集まる現在のG7の形は「とても時代遅れだ」と語った。その上で、「延期する。G7が世界で現在起きていることを正確に反映しているとは思わない」と述べた。

新たに招待する国をG7の常任参加国にするのかは不明。トランプ氏はかねてから、戦略的に世界で重要だとして、ロシアを加えたいと話していた。ロシアは2014年、クリミアを併合したことでG8から排除された。

ホワイトハウスのファラー報道官によると、トランプ大統領は中国について協議するつもりだという。

トランプ氏は、新型コロナウイルスへの対応をめぐって中国政府を批判してきた。中国政府が反体制活動を取り締まる「国家安全法」を香港に導入することを決めたことを受け、香港に認めてきた関税などの優遇措置を停止する手続きを開始すると発表した。

トランプ大統領にとってG7延期は痛手だ。トランプ氏はワシントンに主要先進国を招くことで、米国が新型コロナウイルス危機から平常に戻ったことを印象づけたかった。

招待された韓国政府の関係者はロイターに対し、米国政府と協議したいと語った。

トランプ氏の提案について、大半の欧州諸国はコメントしていない。ドイツ政府報道官は「さらなる情報を待っている」と述べるにとどめた。

*内容を追加しました

(※原文記事など関連情報やアプリは画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英総合PMI、12月速報は52.1に上昇 予算案で

ビジネス

独ZEW景気期待指数、12月は45.8に上昇 予想

ワールド

ウクライナ提案のクリスマス停戦、和平合意成立次第=

ビジネス

EUの炭素国境調整措置、自動車部品や冷蔵庫などに拡
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 9
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中