ニュース速報

ワールド

欧州委、1兆ユーロ超の復興計画提示へ 域内経済を立て直し

2020年05月27日(水)08時16分

欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナウイルスで打撃を受けた域内経済を立て直すため、1兆ユーロを超える復興計画を発表する。写真はライエン欧州委員会委員長。4月23日、ベルギーのブリュッセルで撮影。代表撮影(2020年 ロイター)

[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、新型コロナウイルスで打撃を受けた域内経済を立て直すため、1兆ユーロを超える復興計画を発表する。交付金・融資・保証が柱となるが、加盟国からは発表前から賛否両論が出ている。

復興計画では、痛手が特に大きい国や産業を支援し、経済格差で単一市場に亀裂が生じる事態を防ぐ。

経済活動の再開では、イタリア、ギリシャ、フランス、ポルトガル、スペインなど観光産業に大きく依存する高債務国が、財政が健全な北部の国よりも資金調達で不利な立場に立たされるとみられている。

欧州委員会はEU予算を担保にして市場から低利で資金を調達する計画。一部の資金については融資ではなく無償供与とすることを提案している。

また融資の形でも資金を供与し、借り入れを受けた国が返済する。保証を通じて投資のリスクを減らし、民間投資を増やすことも計画している。

オランダ、スウェーデン、オーストリア、デンマークは、共同で調達した資金を無償交付する案に懸念を示している。調達した資金はいずれ返済が必要で、将来的にEU予算への拠出拡大やEUでの新税導入が必要になるとみられている。

欧州委員会はそうした新税も提案する見通し。欧州委は2018年に加盟国政府に対し、プラスチックに対する課税や排出量取引制度による収入の一部、また法人税収入の一部をEU予算に拠出するよう提案したが、当時は加盟国の支持が得られなかった。

欧州委員会は、EUへの拠出金の払い戻し(リベート制度)の段階的廃止も提案している。

復興資金は、各国政府が2050年までの気候中立目標や経済のデジタル化を実現するために充当することになっている。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

コロンビア中銀、予想外の政策金利1%引き上げ 10

ワールド

コスタリカ大統領選、現職後継の右派候補が勝利目前

ワールド

インド26年度予算案、財政健全化の鈍化示す=フィッ

ビジネス

氷見野副総裁、3月2日に和歌山で懇談会と記者会見=
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 10
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中