ニュース速報

ワールド

英国、離脱後の貿易関係でEU規則に従わず=首相側近

2020年02月18日(火)08時02分

 2月17日、ジョンソン英首相のEU離脱交渉担当者フロスト氏は、EUとの将来関係について、貿易摩擦を巡る懸念からEUの規則に従うことはないとし、必要であれば基本的な国際ルールに沿った貿易関係を構築する用意があると表明した。2018年10月撮影(2020年 ロイター/Simon Dawson)

[ブリュッセル 17日 ロイター] - ジョンソン英首相の欧州連合(EU)離脱交渉担当者、デービッド・フロスト氏は17日、EUとの将来関係について、貿易摩擦を巡る懸念からEUの規則に従うことはないとし、必要であれば基本的な国際ルールに沿った貿易関係を構築する用意があると表明した。

英国は1月末にEUを離脱。貿易や安全保障などさまざまな分野で新たな関係構築に向けた交渉を開始する。

フロスト氏は、ブリュッセルの大学での講義で「われわれは貿易摩擦が生じるとの見方に脅かされてはいない。特別な何かを求めているのではなく、単に自由貿易協定を求めている」と語った。

さらに、英国は将来的にEU規則に沿うべきだとEUが主張して、それが不可能であれば、英国はEU・オーストラリア間で適用されているような基本的な国際ルールに基づてEUと貿易する用意があると述べた。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は最近、野心的な環境・労働基準に基づく公正な競争を保証するよう、ジョンソン首相に要請しており、フロスト氏の発言はこれを受けたかたち。

フロスト氏は「英国が独自に適切な法律を制定できることが、われわれのビジョンの中核となる」とし、「公正な競争に関する問題でEUの監視を受け入れるという考えは、われわれが行っていることの的から外れている」と指摘した。

同氏は、今年末までの移行期間について延長しない意向も示した。

英国民は政府が離脱スタンスを軟化させることを支持しないだろうと述べ、EUが「永続的で持続可能な」新たなパートナーシップを望むのであれば、英国を対等に扱うべきだと主張した。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB追加利下げは慎重に、金利「中立水準」に近づく

ビジネス

モルガンS、米株に強気予想 26年末のS&P500

ワールド

ウクライナ、仏戦闘機「ラファール」100機取得へ 

ビジネス

アマゾン、3年ぶり米ドル建て社債発行 120億ドル
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 8
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    反ワクチンのカリスマを追放し、豊田真由子を抜擢...…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中