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メキシコの労働監視巡る対立、USMCA頓挫させず=外相

2019年12月17日(火)06時31分

[メキシコ市/ワシントン 16日 ロイター] - メキシコのエブラルド外相は16日、労働改革の監視体制を巡る対立が新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を頓挫させることはないとの認識を示した。

米下院に13日提出されたUSMCA施行に関する付属文書では、メキシコの労働改革の順守状況を監視する米専門家を最大5人任命する案が示された。これを受け、メキシコのセアデ北米担当外務次官は前日反発し、「なりすまし」査察官を受け入れないと表明した。[nL4N28Q09G]

エブラルド外相は会見で、監視員の認定はあくまでメキシコに委ねられるとした上で「メキシコ国内においてメキシコ以外のいかなる国も監視員を認定することはできない」と語った。

こうした中、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は書簡で、監視員の採用は一般的な慣行とした上で「監視員は『労働査察官』ではなく、メキシコのあらゆる国内法を順守する」と強調。双方が選任した3人の監視員が独立した組織として「特定の施設で働く労働者の権利侵害の有無」を調査すると明らかにした。

この書簡内容について、セアデ外務次官は「満足している」と評価した。

メキシコペソはこの日1ドル=19ペソを超え、約5カ月ぶりの高値を更新した。

米議会関係筋によると、下院歳入委員会は17日にUSMCA施行に関する付属文書の採決を実施する見通し。下院本会議での採決は週内に実施されるとみられている。

*内容を追加します。

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