ニュース速報

ワールド

中国、米農産品購入の見返りに関税解除要求へ=関係筋

2019年10月25日(金)16時00分

 10月25日、米中両国の閣僚は貿易問題を巡り電話協議を開く。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表(写真左)、ムニューシン米財務長官(右)、中国の劉鶴副首相が協議に臨む。写真は米首都ワシントンで10日に撮影(2019年 ロイター/Yuri Gripas)

[ワシントン 25日 ロイター] - 米中両国の閣僚は25日、貿易問題を巡り電話協議を開く。事情に詳しい複数の関係筋によると、中国による米農産品の購入拡大が話し合われる見通しで、中国側はその見返りとして米国に対中関税の一部を取り消すよう求める見込み。

ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ムニューシン米財務長官、中国の劉鶴副首相が協議に臨む。

双方はトランプ米大統領が今月11日に発表した中国との「第1段階の合意」について、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて両首脳が署名できるよう、文書での合意を目指している。

これまでのところ、中国による米農産品の購入や金融サービス市場の開放拡大、知的財産権保護の強化のほか、為替問題で合意がまとまったこと受け、米側は今月15日に予定していた対中制裁関税引き上げを見送った。

ただ米国内の関係筋2人によると、合意文書への署名に向け、中国側は米政府に対し、12月15日に予定されている1560億ドル分の中国製品への関税発動計画を取り下げるよう求めるとみられる。

さらに、関係筋の1人によると、9月1日に発動された1250億ドル分の中国製品に対する15%の関税も解除するよう求める公算が大きい。「中国側は、関税対象を当初の2500億ドル分まで戻したい考えだ」という。

中国国内の関係筋によると、合意書が結ばれれば、中国は大豆や小麦、トウモロコシを含む米農産品の一部を関税の適用除外とする見通し。ただ、中国の米農産品購入額が最終的にどこまで引き上げられるかは不明なままだ。

トランプ大統領は中国が米農産品の年間購入額を400億─500億ドルに増やすべきと主張してきた。米農業連合会のデータによると、中国の2017年の購入額は195億ドルだった。

電話協議について事前説明を受けた関係筋の1人によると、中国側は貿易戦争が勃発する前とほぼ同水準の200億ドルの購入額を当初は提案するとみられるが、次第に引き上げる可能性がある。市場の状況や価格設定にも左右されるとみられる。

一方、データの持ち出し規制やサイバーセキュリティー規制、産業補助金といった難しい問題は次の段階に残す見通し。ただ、一部の中国専門家は、第1段階の合意が最終決着すれば、来年は大統領選ということもあり、中国がさらに交渉を進める動機が薄れる可能性があると指摘する。

2人の関係筋は、ムニューシン、ライトハイザー両氏が11月3日の週に北京を訪問し、合意文書を最終決定するために協議を行う公算が大きいと明らかにした。ただ、米財務省の報道官は、そのような協議は計画されていないと述べた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

フィリピン経済は26年に回復、少なくとも5%成長達

ビジネス

香港のステーブルコイン発行許可、3月に第1陣付与へ

ビジネス

大和証G、10─12月期の純利益は0.4%減 リテ

ワールド

アングル:米圧力で燃料不足深刻化 キューバ、生活防
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 7
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 10
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中