ニュース速報

ワールド

米中貿易摩擦、下方リスクの原因 新興国に影響波及=IMF高官

2019年10月17日(木)06時15分

国際通貨基金(IMF)高官は16日、米中貿易摩擦が世界経済に対する著しいリスク要因で、新興国市場に影響をもたらすとの認識を示した。北京で5月撮影(2019年 ロイター/Jason Lee)

[ワシントン 16日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)高官は16日、米中貿易摩擦が世界経済に対する著しいリスク要因で、新興国市場に「波及による現実的な影響」が及ぶ恐れがあるとの認識を示した。

IMFのトビアス・エイドリアン金融資本市場局長は、米中の貿易戦争が過去2年間、金融市場に著しい影響を及ぼしてきたと述べた。別のIMF高官も、経済規模の小さな国々に「ドミノ効果」を引き起こす恐れがあると指摘した。

エイドリアン氏は「貿易を巡る緊張は不透明性および下方リスクの重要な原因」で「新興国市場に影響が波及する」とし、貿易問題の解消に向けて連携するよう世界の政策担当者に呼び掛けた。

IMFの首席エコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は、米中の通商問題を巡る部分的な合意を歓迎。両国が10月と12月に追加関税を導入すれば世界的な経済成長は0.8%下押しされるが、両国が共に追加関税の導入を控えれば下押し効果は0.6%にとどまるとの見方を前日に示した。

このほかIMFの財政問題担当ディレクターのビクター・ギャスパー氏は、中国がここ数カ月間、通商問題による影響の緩和に向け財政措置を実施していると指摘。「消費者の購買力を押し上げることで、輸出から内需に、投資から消費に成長の軸足のシフトが進む」とし、「中国の経済成長モデルの再均衡化に向けた財政政策の貢献を歓迎する」とした。

IMFは15日に発表した世界経済見通し(WEO)で2019年成長率を3.0%に下方修正し、08―09年の金融危機以来の低い伸び率になると予想した。貿易摩擦が解消されなければ見通しは大幅に悪化する可能性があると言及した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米GDP「かなり堅調」、インフレに懸念=アトランタ

ワールド

トランプ関税違法判決、EUは関税削減主張 英は優遇

ワールド

トランプ氏、GDP公表前に低迷を示唆 政府閉鎖で民

ビジネス

インフレ低下「慎重ながらも楽観視」=米ダラス連銀総
MAGAZINE
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
特集:ウクライナ戦争4年 苦境のロシア
2026年2月24日号(2/17発売)

帰還兵の暴力、ドローンの攻撃、止まらないインフレ。国民は疲弊しプーチンの足元も揺らぐ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由...「落葉帰根」派も「落地生根」派も
  • 3
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く高齢期の「4つの覚悟」
  • 4
    100万人が死傷、街には戦場帰りの元囚人兵...出口な…
  • 5
    ロシアに蔓延する「戦争疲れ」がプーチンの立場を揺…
  • 6
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 7
    ディープフェイクを超えた「AI汚染」の脅威──中国発…
  • 8
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 9
    「窓の外を見てください」パイロットも思わず呼びか…
  • 10
    生き返ったワグネルの「影」、NATO内部に浸透か
  • 1
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より日本の「100%就職率」を選ぶ若者たち
  • 2
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発される中国のスパイ、今度はギリシャで御用
  • 3
    【銘柄】マイクロソフトの株価が暴落...「AI懸念」でソフトウェア株総崩れの中、投資マネーの新潮流は?
  • 4
    「ヒンメルならそうした」...コスプレイヤーが消火活…
  • 5
    なぜ「あと1レップ」が筋肉を壊すのか...「高速パワ…
  • 6
    海外(特に日本)移住したい中国人が増えている理由.…
  • 7
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 8
    「目のやり場に困る...」アカデミー会場を席巻したス…
  • 9
    オートミール中心の食事がメタボ解消の特効薬に
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 6
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 7
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 8
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中