ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ティラーソン国務長官を更迭 後任に強硬派ポンペオ氏

2018年03月14日(水)08時56分

 3月13日、トランプ米大統領はティラーソン国務長官(写真左)を更迭し、後任にポンペオ中央情報局(CIA)長官(右)をあてると発表した。写真はそれぞれ今年3月と2月に撮影(2018年 ロイター/Jonathan Ernst (L) Aaron P. Bernstein (R) )

[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ米大統領は13日、ティラーソン国務長官を更迭し、後任にポンペオ中央情報局(CIA)長官を充てると発表した。

トランプ、ティラーソン両氏の間で、北朝鮮やロシア、イラン政策を巡って意見の食い違いが表面化していた。

更迭人事は、ツイッターで明らかにした。CIA長官の後任にはハスペル副長官がつく。

トランプ氏はホワイトハウスで「長い間話し合ってきたことだ」「われわれは実際には非常にうまくやってきたが、複数の案件で意見が異なった」と説明。イラン核合意を見解不一致の一例に挙げた。

一方、ポンペオ氏の思考プロセスは自身と似ているとした。

国務省高官らによると、ティラーソン氏は更迭理由を把握しておらず、職にとどまる意向を示していたという。

ホワイトハウス高官は、トランプ氏が9日、ティラーソン氏に退任を求めたが、アフリカ訪問中に発表しない考えだった。

ティラーソン氏がワシントンに戻ったわずか数時間後に、トランプ氏がツイッターで発表した。

ポンペオ氏は政権内の体制支持者とみられており、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長との会談予定や貿易交渉を控え、国務長官に据える意向を示していたという。

トランプ、ティラーソン両氏の間には、これまでもたびたび見解の不一致がみられていた。昨秋にはティラーソン氏がトランプ氏を「ばか」と呼び、辞任を検討していると報じられ、両者の緊張関係がピークに達した。

トランプ氏が先週、北朝鮮の金委員長と初会談を行う意向を表明した際、ティラーソン氏には知らされなかったもようだ。

トランプ氏は「ポンペオCIA長官が、新しい国務長官に就任する。素晴らしい手腕を発揮してくれるだろう!ティラーソン氏にはこれまでの貢献に感謝したい!ハスペル氏が新しいCIA長官に就く。女性初だ。みんな、おめでとう!」と述べた。

ポンペオ氏は陸軍出身の元下院議員で、トランプ氏に忠実とみられている。

ホワイトハウス高官によると、トランプ氏は金委員長との会談前に自身の新しいチームを整えたかったという。

ティラーソン氏は国務長官としての任期は今月31日に切れるとしつつ、13日の終りに自身の責任をサリバン国務副長官に委譲すると述べた。

ティラーソン氏は記者会見で「米国が著しい政策課題および国家安全保障を巡る問題に直面する中、秩序ある円滑な移行を確実にすることが最も重要だ」と語った。

評論家は、米朝首脳会談を控える中での国務長官更迭に失望を表明。後任のポンペオ氏がトランプ氏にイラン核合意の破棄を促したり、北朝鮮に強硬姿勢を取るよう勧めたりすることを懸念している。また、今回の更迭でトランプ政権が一層不安定になる可能性があると指摘した。

ハートランド&Co(ニューヨーク)のシニア・マネジングディレクター、ジム・アワド氏は「ポンペオ氏は通商・外交政策で真のタカ派として知られている。トランプ氏に対してチェックアンドバランスの役割を果たす人物が誰もいない」と述べた。

米国の元外交官で、ジョージ・W・ブッシュ政権時に北朝鮮問題に取り組んだエバンズ・リビア氏は「ポンペオ氏はイラン核合意の反対派として知られ、同合意崩壊の見方が浮上しており、トランプ政権が近いうちに1つではなく、2つの核危機に直面する可能性が強まっている」と述べた。

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

ニュース速報

ワールド

トルコ大統領選・議会選、エルドアン氏と与党・AKP

ワールド

OPEC非加盟国も増産に合意、規模は不透明

ワールド

焦点:大統領選控えたトルコ、苦難にあえぐ金融市場の

ビジネス

焦点:米ネット通販の税徴収可能に、リアルへの恩恵は

MAGAZINE

特集:米朝会談の勝者

2018-6・26号(6/19発売)

トランプ、金正恩、日本、中国......世紀の対面で得したのは? 会談結果から見えてくる米朝交渉と非核化の行方

人気ランキング

  • 1

    アメリカでようやく根付き始めた日本のライトノベル

  • 2

    ゲノム編集で生まれた「スーパーピッグ」の肉、数年内にイギリスで市販か

  • 3

    噴火がつづくハワイ・キラウエア火山──空から宝石が降って来た

  • 4

    不法移民の子どもは薬漬けで大人しくさせられていた?

  • 5

    ジム不要の「囚人筋トレ」なら、ケガなく身体を鍛え…

  • 6

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 7

    米朝首脳会談の裏で、日本が打ち上げた事実上の「偵…

  • 8

    「魚や貝を通じてプラスチックを食べている」という…

  • 9

    頭は鳥、体は魚!? 釣り針にかかった奇妙な生き物…

  • 10

    パレスチナ映画『ガザの美容室』にイスラエルが出て…

  • 1

    噴火がつづくハワイ・キラウエア火山──空から宝石が降って来た

  • 2

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 3

    「魚や貝を通じてプラスチックを食べている」という研究結果が明らかに

  • 4

    大阪北部地震、被害状況しだいに判明 企業活動にも…

  • 5

    頭は鳥、体は魚!? 釣り針にかかった奇妙な生き物…

  • 6

    「家賃は体で」、住宅難の英国で増える「スケベ大家」

  • 7

    「日本は深く考えてみるべきだ」北朝鮮がお説教を始…

  • 8

    サンスクリット語でマントラを暗唱すると、脳灰白質…

  • 9

    アメリカでようやく根付き始めた日本のライトノベル

  • 10

    世界最軽量、ワイヤレスで給電できるハエのような飛…

  • 1

    頭は鳥、体は魚!? 釣り針にかかった奇妙な生き物の正体は...

  • 2

    会談中止で言ってることが支離滅裂......金正恩のメンタルは大丈夫か

  • 3

    トランプみごと!──金正恩がんじがらめ、習近平タジタジ

  • 4

    中国激怒──米朝首脳会談中止

  • 5

    噴火がつづくハワイ・キラウエア火山──空から宝石が…

  • 6

    「魚や貝を通じてプラスチックを食べている」という…

  • 7

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 8

    「家賃は体で」、住宅難の英国で増える「スケベ大家」

  • 9

    サンスクリット語でマントラを暗唱すると、脳灰白質…

  • 10

    京都は40年前に路面電車を廃止した、大きな過ちだった

グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
ニューズウィーク・デジタル編集部アルバイト募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版

SPECIAL ISSUE 丸ごと1冊 プーチン

絶賛発売中!