ニュース速報
ビジネス

春闘スタート、経団連と連合が懇談会 賃上げ「定着」目指す

2025年01月22日(水)09時05分

[東京 22日 ロイター] - 経団連と連合が22日、都内で懇談会を開き、2025年春季労使交渉(春闘)が事実上スタートした。労使ともに力強い賃上げの流れの「定着」を目指すことで方向性は一致しており、中小・小規模事業者や非正規労働者まで幅広く賃上げが広がるよう機運醸成を目指す。

経団連の十倉雅和会長は冒頭あいさつで「ここ2年間で醸成されてきた賃金引き上げの強いモメンタムを定着させる年にしなければならならない」と強調。経団連として、基本給を底上げするベースアップ(ベア)を念頭においた結果を呼び掛けていくと語った。

十倉会長は「賃金引き上げの定着には約7割の働き手を雇用する中小企業と、4割近くを占める有期雇用等労働者の賃金引き上げが不可欠だ」と指摘。適正な価格転嫁と販売価格アップを受け入れることを社会的規範として浸透させることが重要との認識を示した。

連合の芳野友子会長は「昨年は賃金も物価も経済も安定的に上昇する経済社会のステージ転換が図られたが、物価上昇はコストプッシュ型の要因が続いており、決して『上げ潮』とは言えない」と指摘。その上で、日本経済を底上げするには日本経済の隅々まで賃上げが波及しなければならないと語った。

連合の集計によると、24年春闘はベアと定期昇給(定昇)を合わせた平均賃上げ率が5.1%と、33年ぶりの高水準で着地。ベア率は3.56%と、集計を開始した2015年以降で最も高かった。25年春闘は要求水準を「5%以上」で据え置き、それを最低ラインとして取り組むことで賃上げの流れの定着を図る。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ホンダ、半導体不足打撃で通期予想を下方修正 四輪販

ワールド

ロシアの限定的なNATO攻撃、いつでも可能=ドイツ

ビジネス

FRB、近くバランスシート拡大も 流動性対応で=N

ビジネス

再送-TOPIX採用企業は今期6.6%減益予想、先
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2人の若者...最悪の勘違いと、残酷すぎた結末
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 6
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 9
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 10
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 8
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 9
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中