ニュース速報
ビジネス

日鉄と中国の関係、米上院銀行委員長がバイデン政権に精査を要請

2024年04月03日(水)11時39分

 米上院銀行住宅都市委員会のブラウン委員長は4月2日、バイデン政権に対し、鉄鋼大手USスチール買収を目指している日本製鉄について、中国との関係を安全保障の観点から精査するよう促した。1日、都内の日鉄本社で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

David Shepardson

[ワシントン 2日 ロイター] - 米上院銀行住宅都市委員会のブラウン委員長は2日、バイデン政権に対し、鉄鋼大手USスチール買収を目指している日本製鉄について、中国との関係を安全保障の観点から精査するよう促した。日鉄は「多くの誤解がある」との声明を出した。

ブラウン氏はバイデン大統領宛ての書簡で「この案件を審査するに当たり、日本製鉄と中国政府の結び付きがあると言われている点と、(USスチールとの)統合が米国の国家および経済の安全保障にもたらす危険性を徹底的に調べてもらいたい」と訴えた。

同氏は、日鉄が1978年に中国初の完全に近代的な製鉄施設の建設に合意したことや、同社が中国で9カ所の施設を運営しているとの報告に言及。「中国の軍と民間を融合させる戦略や世界的な経済力を追求する姿勢との関連で、日本製鉄が中国の製鉄産業や産業政策とつながりを持っていることは憂慮すべき意味合いを持っている」と述べた。

日鉄は英語で声明を出し、中国における事業活動は極めて限られていると主張。高炉などの主要な生産設備、研究・開発拠点はなく、中国の事業体が同国以外の業務や意思決定に影響を及ぼすことはないと説明した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

航空業界ネットゼロに黄信号、SAF供給不足 目標未

ビジネス

金利上昇続くより、日本の成長や債務残高GDP比率低

ワールド

米、中国軍のレーダー照射を批判 「日本への関与揺る

ビジネス

午前の日経平均は反落、FOMC警戒で朝高後に軟化
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中